永遠に取り戻せないもの。
1 イラスト
最近、趣味あるいはほとんど暇つぶしのために、イラストを描いている。何かのマンガやアニメのキャラクターを、顔だけ猫に変えて書いている。
キャラクターをそのまま描き写すのもおもしろくないと思っただけなのだけれど、顔が全部同じような猫の顔なので、我ながらシュールで意味不明なことをしているなぁと思う。
顔だけ猫に変えればいいだけの話なので、世の中にあるあらゆるマンガやアニメのキャラクターを使えば、ほとんど無限にイラストが描けると思われるかもしれないけれど、そういう訳でもない。
2 子ども時代
どのようなキャラクターをイラストにしているか、その傾向を見れば分かると思うけれど、ほとんど全て僕が子ども時代に流行ったマンガやアニメのキャラクターである。最近流行っているマンガやアニメは、あまり感情移入できない。
これは、昔のマンガやアニメの方がより優れているという訳ではなく、そういうものに夢中になれる時期というのが、人それぞれにあるのだと思う。
いくらストーリーがおもしろくて画がきれいでも、最近のマンガやアニメにはもう夢中になることができない。
昔おたくだった中年のおっさんなら、この気持ち理解できると思う。
ジブリがどんなにストーリーがおもしろくて画がきれいな最新のアニメを制作しても、子どもの頃にラピュタを夢中で見たときほど感情移入することはもうないだろう。
3 世代の基礎教養
最近のキッズは鬼滅の刃に夢中らしいけれど、今のおっさん連中は子どもの頃、るろうに剣心を夢中で見ていたのである。あるいは、鋼の錬金術師を見ては、この世の真理はハガレンから学んだなどと宣っていた訳なのである。
ゲームだったら初期のドラクエ、FFなどなど。
キン肉マンやガンダムの消しゴムやビックリマンなんかも流行っていた。
少し後の世代なら、遊戯王とかポケモンとかかな。
子どもの頃の心を忘れてしまった大人たちは、そういう類のものをくだらないと一蹴しがちだけれど、同じ世代が集まったときに盛り上がれる話題って、案外そんなくだらないものだったりする。
かっこいい言葉を使えば、マンガやアニメやゲームなんかはもう、その世代の基礎教養になっていると言えるのだろう。
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