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学習マップ。

1 ふつうの勉強

 以前書いた記事の中で、どんなに勉強やスポーツを頑張っても、ほとんどの児童、生徒はどこかで挫折して普通の人間として普通の人生を歩む、というようなことを書いた。
・人間の使命。:https://tanakah17191928.blogspot.com/2019/09/blog-post_11.html

これだけ抜き出して書いてみると、非常にシニカルな意見で、凡才が努力したって仕方がないという意見だと誤解されるかもしれない。
決してそんなことを言いたい訳ではない。

「勉強もスポーツも適当にやればいいと言いたい訳では決してない。
勉強もスポーツもできるなら真剣にやった方がいい。」
今回は、普通の児童、生徒が普通に勉強を進める際の、学習マップ的なものを整理してみたい。
英語、国語、理科、社会、数学の順番で考察してみようと思う。

2 英語・国語

 英語は現代のリンガ・フランカである。
リンガ・フランカとは、母語が異なる人々がコミュニケーションのために使用する共通語のことである。
国際的なビジネスなどで使われる共通語は、ほぼ英語だろう。
・英語の威力。:https://tanakah17191928.blogspot.com/2019/11/blog-post_27.html

何か勉強したいけれど何を勉強したらよいのか分からないのであれば、とりあえず英語を勉強しておけば将来何かいいことがあるかもしれない。

 国語の勉強も、英語とは別の意味で重要である。
母語というのは単なるコミュニケーションのツールではない。
物事を深く考えるためには、母語をそれなりのレベルで習得している必要がある。
国語をしっかり勉強したら、数学など他の科目もできるようになったというのはよくある話である。
思考のツールとしての言語を習得していなければ、他の学問を習得することも困難なのは当然のことである。

3 理科・社会

 理科の内容は物理学、化学等、数学以外の自然科学である。
社会科の内容は歴史や政治経済である。
現代においては、科学的な研究手法が一般的になり、社会科学と呼ばることもある。
自然科学も社会科学も、科学(science)として研究されている。
科学的な研究には数学の素養が必要なので、いずれにしても数学をある程度は勉強する必要がある。

日本では数学が苦手なら文系、数学ができれば理系というように進路選択を分類するのが一般的だけれど、よく考えるとおかしな話である。
もちろん、数学が全く必要ない分野もあるけれど、数学が必要か不要かで文系・理系を分類してしまうと、高校卒業後に数学などを学び直す必要に迫られ苦労することになる人もいるだろう。
ちなみに、理学と工学という分類もあるので、どちらを志向するかもよく考えておいた方がよいと思う。
理学部と工学部の違いとは?(YouTube)

4 数学

 数学は、STEM教育の正にgatewayである。
STEM(Science, Technology, Engineering and Mathematics)とは、科学・技術・工学・数学のことである。
海外ではSTEM教育について研究がなされ、実践もされている。
科学・技術・工学を研究するのに、数学がツールとして使われる。
もちろん、純粋数学を研究したい学生もいるだろう。
代数学、幾何学、解析学等の純粋数学。
金融数学等の経済数学、離散数学等の情報数学、電気数学等の物理数学などの応用数学。
数学にはどんな研究分野がある?数学の世界地図を一枚に描いて紹介してみた!(YouTube)

 必要な数学は人それぞれだと思う。
自分の数学力を誰かと比較して、傲慢になったり卑屈になったりする必要はない。
必要なことを自分のタイミングで、好きなだけ勉強すればよいと思う。
それは数学に限らないし、学問や研究に限らないし、勉強やスポーツに限らないだろう。
それが自由というものだ。
「雨の中、傘を差さずに踊る人間がいてもいい。自由とは、そういうことだ。」(ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
・数学者、数学を研究する人々。:https://tanakah17191928.blogspot.com/2019/03/blog-post_19.html

この記事を英語で読む。

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