第328条【経済制度の基礎】、第329条【経済的及び社会的な発展】、第330条【国民経済の基礎】、第331条【経済活動の自由】、第332条【経済活動の主体、国の役割】、第333条【経済に対する国の介入】、第334条【会社監督局】、第335条【対外経済関係の調整】、第336条【外国投資の監督】、第337条【小規模の工業及び商業の保護】、第338条【協同組合の組織】、第339条【独占の禁止】、第340条【天然資源の開発】、第341条【国及び基礎自治体の財産の取得等】
第6編【経済体制】
第1章【経済制度】
第328条 ホンジュラスの経済制度は、生産の効率性並びに国家の富及び所得の分配における社会正義の原則に基づくとともに、富の主要な源泉及び人間的な充足の手段としての労働の尊厳を可能にする生産要素の調和ある共存に基づくものである。第329条 国は経済的及び社会的な発展を促進する。これは適切な計画の対象となる。法律により、国家機関並びに正当に代表される政治団体、経済団体及び社会団体の参加を得て、計画の制度及びプロセスについて定めるものとする。
第330条 国民経済は、多様な形態の財産及び企業の民主的かつ調和的な共存を基礎とする。
第331条 国は、消費、貯蓄、投資、職業、イニシアティブ、商業、工業、事業契約及びこの憲法に基づく原則に由来するその他の自由を認め、保障及び奨励する。ただし、この自由の行使は、社会的利益に反し、又は道徳、健康若しくは治安を損なうものであってはならない。
第332条 経済活動の遂行は、原則として私人の責任である。ただし、国は、公共の秩序及び社会的利益のために、公共の利益となる特定の基礎産業、事業及びサービスの遂行を留保し、合理的かつ計画的な経済政策に基づき、民間のイニシアティブを導き、奨励、監督、指導及び補完するために、経済、財政及び治安上の措置及び法律を指示することができる。
第333条 経済に対する国の介入は、公共の利益及び社会的利益に基づき、この憲法が認める権利及び自由によって制限されるものとする。
第334条 商事会社は、会社監督局の統制及び監督に服する。その組織及び職務は、法律によって定めるものとする。
協同組合は、関連する法律の定める組織、方法及び範囲に従うものとする。
第335条 国は、国益に反しない範囲で、公正な国際協力、中央アメリカの経済統合、並びに調印する条約及び協定の尊重を基礎として、対外経済関係を調整するものとする。
第336条 外国の投資は、国によって認可、登録及び監督される。国内投資を補完するものであり、決してこれに取って代わるものではない。
外国企業は、共和国の法律に従うものとする。
第337条 小規模の工業及び商業はホンジュラス人の財産であり、その保護は法律の対象とする。
第338条 法律により、この憲法の経済的及び社会的な基本原則を変更又は逸脱することなく、あらゆる種類の協同組合の組織を規制及び奨励するものとする。
第339条 工業及び商業の活動における独占、寡占、買い占め及びこれらに類似する慣行は禁止される。
科学的、文学的、芸術的又は商業的な財産権、発明特許及び商標によって発明者、発見者又は著作者に認められる一時的な特権は、私的独占とはみなされない。
第340条 国家の天然資源を技術的かつ合理的に開発することは、公共の利益及び必要に適うものであることを宣言する。
国は、社会的利益に従い、その利用を規制し、私人に付与する条件を定めるものとする。
国家の森林の再生及び保全は、国益及び集団的利益に適うものであることを宣言する。
第341条 法律により、公共の秩序、社会的利益及び国益を理由として、国及び基礎自治体の財産の取得、譲渡、使用及び享受について、制限、方式又は禁止を定めることができる。
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