第1条【共和国、政教分離】、第2条【共和国を構成する行政単位及び自治団体】、第3条【国民主権】、第4条【政党及び政治団体の自由】、第5条【国民統合及び国家の世俗性を損なうプロパガンダの禁止】、第6条【選挙権】、第7条【権力行使の原則:三権分立、人民の、人民による、人民のための政治】、第8条【国旗、標語、国歌、国民の祝日、首都】、第9条【共和国の権限】、第10条【公用語及び国語】、第11条【国璽及び国章】、第12条【国籍の取得及び喪失の条件】
第1編【国家及び主権】
第1条 チャドは、民主主義、法の支配及び正義の原則に基づき建国された、主権を有する、独立した、世俗的、社会的、単一かつ不可分の共和国である。宗教と国家の分離を確認する。
第2条 1,284,000$\mathrm{km}^2$の面積を有するチャド共和国は、行政単位及びこの憲法によって自治権を保障される自治団体に組織されるものとする。
第3条 主権は国民に帰属し、国民は、国民投票によって直接、又は選出された代表者を通して間接的にこれを行使する。
いかなるコミュニティ、会社、政党若しくは団体、労働組合又は個人若しくは集団も、その行使を私することはできない。
国民投票の条件は、この憲法及び組織法によって定めるものとする。
第4条 政党及び政治団体は、参政権の表明に寄与するものである。法律の定める条件の下で、国家主権、領域保全、国民統合及び多元的民主主義の原則を遵守して、自由に結成及び活動するものとする。
第5条 民族的、部族的、地域的又は宗教的な性質を有し、国民統合又は国家の世俗性を損なうことを目的とするプロパガンダは禁止する。
第6条 参政権は、普通、直接又は間接、平等かつ秘密選挙とする。
18歳以上で、市民的及び政治的な権利を享受する全てのチャド人は、法律の定める条件の下で選挙人となる。
第7条 権力行使の原則は、行政権、立法権及び司法権の分立に基づく、人民の、人民による、人民のための政治である。
第8条 国旗は三色旗である。:青色、金色、赤色の同じ大きさのストライプが配され、青色が旗竿側である。
チャド共和国の標語は「統一・労働・進歩」である。
国歌は「チャドの歌」である。
国民の祝日は8月11日のチャド独立記念日である。
チャド共和国の首都はンジャメナである。
第9条 共和国の権限は、公権力が使用するために留保される。
この権限を私的な目的で違法に使用し、又は悪用した場合、法律によって処罰するものとする。
第10条 公用語はフランス語及びアラビア語である。
法律により、国語の推進及び発展のための条件について定めるものとする。
第11条 チャド共和国の国璽及び国章は、法律によって定めるものとする。
第12条 チャド国籍の取得及び喪失の条件は、法律によって定めるものとする。
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