第173条【石油及びガスの開発並びに管理の指導原則】、第174条【国家石油・ガス委員会】、第175条【石油・ガス省】、第176条【国家石油・ガス公社】
第12編【財政及び経済】
第3章【石油及びガスの開発並びに管理】
第173条 石油及びガスの所有権は南スーダン国民に帰属し、国民を代表して、その利益のために国民政府が開発及び管理するものとする。2 石油及びガスの開発並びに管理は、以下の原則に従って行うものとする。:
(a)国益を保護する。
(b)社会に永続的な利益をもたらす。
(c)効率的かつ持続可能な資源管理を推進する。
(d)石油収入を、経済のその他の部門、特に農業の発展に活用する。
(e)透明性及び説明責任を保障する。
(f)石油及びガス部門の生産性及び効率性を向上するために、公正な競争を促進する。
(g)均衡ある衡平な開発を推進する。
(h)安全で健全な投資環境を構築する。
(i)環境及び生物多様性を保護する。
(j)石油及びガス部門における南スーダン人の能力を開発する。
(k)パイプライン、精製、貯蔵、加工及び輸送施設など、南スーダン国内に石油インフラを整備する。
(m)将来世代の利益を保護する。
(n)石油及びガス関連事業に起因する人権侵害及び環境汚染に対する説明責任を保障する。
(o)開発及び管理によって影響を受けた土地及び資源の回復を保障する。
第174条 石油及びガス資源に関する政策決定機関として、法律に従い、国家石油・ガス委員会を設置する。
2 国家石油・ガス委員会は、大統領、国民立法議会及び全州評議会に報告するものとする。
3 国家石油・ガス委員会は、関連する国家省庁、その他の関係機関及び法律に従って大統領が任命する産油州の代表によって構成される。
4 委員長、副委員長及び委員は、国民立法議会の承認を得て、大統領が任命する。
5 委員会の組織、構成、職務、権限並びに委員長、副委員長、委員及び職員の勤務条件は、法律によって定めるものとする。
第175条 石油・ガス省は、石油に関する政府の政策実施機関とする。同省は、この憲法及び法律に従って行動しなければならない。
2 同省の職務には、以下の事項が含まれる。:
(a)石油の探鉱及び開発に関する全ての石油契約の交渉を行い、その原則、政策及び指針の整合性を保障する。
(b)石油及びガス部門に関する法律、規則及び規制を制定する。
(c)政府と南スーダンで操業する石油及びガス会社の関係を管理する。
(d)石油及びガス部門の開発及び管理のための戦略及びプログラムを策定する。
(e)石油及びガス部門に必要な技術幹部を育成する。
(f)影響を受けるコミュニティと協議して、全ての石油及びガスのプロジェクトに対する環境及び社会影響アセスメントの実施を保障する。
(g)国家石油・ガス委員会の承認に基づき、政府を代表して契約を締結する。
第176条 国民政府に代わり、石油及びガス部門の上流、中流及び下流の活動に参加する国家石油・ガス公社を設立する。その組織、経営及び職務は、法律によって定めるものとする。
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