第24条【表現及びメディアの自由】、第25条【集会及び結社の自由】、第26条【参加及び投票の権利】、第27条【居住移転の自由】、第28条【財産権】、第29条【教育を受ける権利】、第30条【特別な支援を必要とする人及び高齢者の権利】、第31条【公共医療】、第32条【情報へのアクセス権】、第33条【民族的及び文化的なコミュニティの権利】、第34条【住宅に対する権利】
第2編【権利の章典】
第24条 全ての市民は、法律の規定に従い、公共の秩序、安全又は道徳を損なうことなく、表現、情報の受領及び伝達、出版並びに報道へのアクセスの自由を有する。2 あらゆる階層の政府は、民主的社会において法律によって規制される報道及びその他のメディアの自由を保障しなければならない。
3 全てのメディアは、職業倫理を遵守しなければならない。
第25条 平和的集会の権利は承認及び保障される。全ての人は、自己の利益を保護するために政党、社団及び労働組合又は職能団体を結成し、又はこれに加入する権利を含む、他者と結社する自由に対する権利を有する。
2 政党、社団及び労働組合の結成及び登録は、民主的社会において必要なものとして、法律によって規制される。
3 いかなる社団も、以下の条件を満たさなければ、国又は州レベルで政党として活動してはならない。:
(a)宗教、ジェンダー、民族的出身又は出生地に関係なく、いかなる南スーダン人も会員になることができる。
(b)この憲法の規定に反しないプログラム。
(c)民主的に選出される指導部及び機関。
(d)開示された透明性のある資金源。
第26条 全ての市民は、この憲法及び法律に従い、直接又は自由に選出した代表者を通して、あらゆる階層の政府に参加する権利を有し、公職に立候補し、又は推薦される権利を有する。
2 全ての市民は、この憲法及び法律に従い、投票権及び被選挙権を有する。
第27条 全ての市民は、法律によって規制される公衆衛生及び安全の理由による場合を除いて、移動の自由及び自己の居住地を選択する自由を有する。
2 全ての市民は南スーダンを出国し、帰国する権利を有する。
第28条 全ての人は、法律による規制に従い、財産を取得又は所有する権利を有する。
2 いかなる私有財産も、公共の利益のために、迅速かつ公正な補償を条件とする法律によらなければ、収用することはできない。いかなる私有財産も、司法裁判所の命令によらなければ、没収されることはない。
第29条 教育は全ての市民の権利であり、あらゆる階層の政府は、宗教、人種、民族、HIV/AIDSを含む健康状態、ジェンダー又は障害によって差別することなく、教育へのアクセスを提供しなければならない。
2 あらゆる階層の政府は、全ての階層の教育を促進し、初等教育における無償の義務教育を保障しなければならない。また、無償の識字率向上プログラムを提供しなければならない。
第30条 あらゆる階層の政府は、障害者又は特別な支援を必要とする人に対して、社会参加並びにこの憲法に定める権利及び自由の享受、特に公共事業、適切な教育及び雇用へのアクセスを保障しなければならない。
2 高齢者及び障害者又は特別な支援を必要とする人は、その尊厳を尊重される権利を有する。法律の規定に従い、必要な介護及び医療サービスが提供されるものとする。
第31条 あらゆる階層の政府は、公衆衛生を推進し、基礎的な医療及び診断機関を設立、再建及び発展させ、全ての市民に無料のプライマリ・ヘルス・ケア及び救急サービスを提供しなければならない。
第32条 全ての市民は、政府又はその機関が保有する電子記録を含む公的な情報及び記録にアクセスする権利を有する。ただし、その情報の公開が、公共の安全又は他者のプライバシー権を害する恐れがある場合を除く。
第33条 民族的及び文化的なコミュニティは、その固有の文化を自由に享受し、発展させる権利を有する。そのようなコミュニティの構成員は、この憲法及び法律に従い、それぞれの文化及び慣習の中で、その信仰を実践し、その言語を使用し、その宗教を遵守し、その子どもを養育する権利を有する。
第34条 全ての市民は、尊厳ある住宅を利用する権利を有する。
2 国は、これらの権利を漸進的に実現するために、利用可能な財源の範囲内で、政策を立案し、合理的な立法措置を講じるものとする。
3 何人も、法律に基づく場合を除いて、適法に取得した住宅から追い出され、又はその住宅を取り壊されることはない。
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