『東三河今昔【創作】物語集(6)【浜部ミナミ(?)編】』第6章
名古屋市議会議員となった元地面師・大池エイコからの依頼により、東三河の霊能探偵が名古屋の遊郭で妖怪・スッポン女を退治するの巻 第6章 エイコからの報酬 ここは東三河の街にある霊能探偵事務所である。神谷の前にはエイコが座っていた。 「神谷さん、ありがとうございました。さすがです。見事な呪法でしたね。これは今回の報酬です。」 神谷は報酬を受け取りながら言った。 「どうも。ありがとうございます。」 エイコは彼に言った。 「でも、あの時、私が尾行していなくて、あの部屋に乱入していなかったら・・・」 エイコはそこまでしゃべると、こらえ切れずに笑い出した。神谷は渋い顔でエイコに言った。 「ちょっと、エイコさん。からかわないでくださいよ。」 エイコが笑いながら続けた。 「ハハハッ。だって神谷さんったら、妖怪女をミナミちゃんって呼んで、だらしない顔して、おまけに鏡に写ったスッポン女を見て、ぎゃぁああーーー!!って絶叫して・・・フフフッ・・・ハハハッ!」 エイコはまた、こらえ切れずに笑い出した。神谷はふてくされて彼女に言った。 「もういいですよ。どうせ私は、スッポン女にだまされるような間抜けな、ただのスケベ男ですから。」 エイコは笑い涙をハンカチで拭きながら言った。 「ごめんなさい。でも、あなたのこと、有能な霊能探偵として、本当に頼りにしているんですよ。」 神谷は笑って言った。 「ハハハッ。ありがとうございます。大池先生、また何かあれば来てください。お待ち申し上げておりますよ。」 ・ 『東三河今昔【創作】物語集(6)【浜部ミナミ(?)編】』目次に戻る。