第34条【私有財産の不可侵】、第35条【民間イニシアティブ】、第36条【労働の権利及び義務】、第37条【結社の自由】、第38条【労働組合の自由】、第39条【ストライキの権利】、第40条【婚姻し、家庭を築く権利】、第41条【未成年者の権利及び保護】、第42条【若者の保護】

第２編【人権、基本的自由並びに市民及び国家の義務】

第２章【経済的、社会的及び文化的な権利】

第34条　私有財産は神聖なものである。
国は、法律又は慣習に従って取得された個人又は集団の財産に対する権利を保障する。
国内及び外国の民間投資を奨励し、その安全を保障する。
何人も、公共の利益のために、法律の定める条件の下に与えられる公正かつ事前の補償による場合を除いて、その財産を奪われることはない。
何人も、管轄の司法当局の決定による場合を除いて、その財産を差し押さえられることはない。

第35条　国は、国民及び外国人に対して、民間イニシアティブの権利を保障する。
中央アフリカ人による小規模事業、芸術及び手工業を奨励し、国民の専門知識及び能力の保護及び振興を保障する。
法律により、この権利を行使するための手続きについて定めるものとする。

第36条　労働は、各中央アフリカ人にとって神聖な権利及び義務である。
国は、労働の権利、社会的保護及び公平な報酬を保障し、労働者に人間の尊厳に相応しい生活を保障する。
何人も、出身、性別、意見、信条又は社会経済的地位を理由として、労働において不当な扱いを受けてはならない。
法律により、労働者の地位並びに職業上の命令及び学歴を必要とする職業の実践に関する法制度に固有の特殊性について定めるものとする。

第37条　国は、結社の自由を保障する。
公権力は、国民の社会的、経済的、知的、道徳的及び精神的な発達並びに市民の教育に寄与する団体に協力するものとする。この協力は、補助金の形態で行うことができる。法律により、この自由を行使する手続きについて定めるものとする。

第38条　労働組合の自由は承認及び保障される。
全ての中央アフリカ人は、法律の定める条件の下で、自由に労働組合を結成し、又はこれに加入する権利を有する。

第39条　ストライキの権利は承認及び保障される。
法律により、国防及び安全保障の分野において、国家にとって重大な利益を有する公共の活動又は事業について、ストライキを禁止又は制限することにより、ストライキの権利の行使条件を定めるものとする。

第40条　全ての個人は、自己の選択する異性と婚姻し、公権力の保護の下に家庭を築く権利を有する。
子どもの養育及び教育は、両親の当然の権利及び義務である。両親は、公権力の監督及び支援の下にこれを行う。
子どもはその両親を扶養する義務を負う。
法律により、婚姻及び家庭の組織に関する規則を定めるものとする。

第41条　未成年者とは、性別にかかわりなく、18歳に達していない者とする。
全ての未成年者は、父親及び母親の名前を知る権利を有する。
また、家庭、社会及び公権力の保護を享受する権利を有する。
子どもの遺棄及び虐待、特に小児性愛、性的虐待及び魔術の告発は禁止し、法律によって処罰するものとする。
両親はその子どもを養育し、家庭内外のあらゆる暴力行為からの保護を保障する義務を負う。
公権力は、困難な状況にある子どもを保護し、子どもに対する暴力行為の正犯及び共犯を裁判にかける義務を負う。
その他のあらゆる形態の未成年者の搾取は、法律によって処罰するものとする。

第42条　公権力は、健康、教育及び総合的な発達に対するあらゆる侵害から若者を保護する義務を負う。

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