第59条【法律の遵守】、第60条【国防の権利及び義務】、第61条【憲法体制の転覆を企てる個人及び集団を打倒する義務】、第62条【国家に対する義務】、第63条【財産及び公共の利益の保護】

第２編【人権、基本的自由並びに市民及び国家の義務】

第４章【市民の義務】

第59条　何人も法律を知らないものとはみなされない。
中央アフリカ国内で生活する全ての人は、憲法を尊重し、共和国の法律及び規則を遵守しなければならない。

第60条　全ての中央アフリカ人は、外部からの脅威又は侵略に直面した場合、国家及びその領域の完全性を防衛する権利及び義務を有する。
義務的兵役は、法律の定める条件の下で導入することができる。
国、州、コミューン及び慣習上の全ての当局は、国家反逆罪を犯してでも共和国の統一及び領域の完全性を防衛する義務を負う。

第61条　全ての中央アフリカ人は、武力によって権力を奪取し、この憲法の規定に違反してこれを行使するあらゆる個人又はその集団を打倒する義務を負う。
憲法体制を転覆させようとするあらゆる企ては、国民及び国家に対する、時効によって消滅しない犯罪を構成する。法律によって処罰するものとする。

第62条　全ての中央アフリカ人は、国家に対する義務を忠実に履行する義務を負う。また、納税の義務を負う。
いかなる差別もなく同胞を尊重及び処遇し、国民統合、相互の尊重及び寛容を保護、促進及び強化することを可能にする関係を維持する義務を負う。
また、特に国民的連帯が脅かされている場合、これを維持及び強化する義務を負う。

第63条　全ての中央アフリカ人は、その財産、資産及び公共の利益を保護し、他者の財産を尊重する義務を負う。

・中央アフリカ共和国憲法（2023）【私訳】へ戻る。