第84条【構成】、第85条【首相の職務】、第86条【首相の責任、不信任動議による罷免】、第87条【一般政策の綱領の表明、信任投票】、第88条【条文の議決についての信任投票】、第89条【首相から大臣への委任、首相職の代行】、第90条【政府閣僚の兼任及び兼職の禁止】、第91条【首相及び政府閣僚の資産申告書の提出】、第92条【代議員から大臣への質問】、第93条【大臣会議における法案の審査、国民議会の事前の許可を要する契約】、第94条【国民議会による不信任動議】、第95条【政府の総辞職】、第96条【大臣の責任及び任務】
第3編【権力の組織及び行使】
第1章【行政権】
第2節【政府】
第84条 政府は、政府の長である首相及び大臣によって構成される。第85条 政府の長である首相は、第65条第5項に従い、国家元首である共和国大統領が大綱を定める国家政策を決定及び実施する。
政府の長である首相は行政に責任を負い、法律の定める特定の文官を任命する。
法律の執行を保障する。
閣議及び省庁間委員会を主宰する。
第86条 政府の長である首相は、共和国大統領及び国民議会に対して責任を負う。
首相は、不信任動議が国民議会の代議員の3分の2以上の多数決によって採択された後に、共和国大統領が罷免することができる。
第87条 政府の閣僚が任命された後に、政府の長である首相は、45日以内に国民議会に出席し、一般政策の綱領を表明するものとする。
この場合、政府の長である首相は、国民議会に対して信任投票を要求しなければならない。信任は、代議員の絶対多数決によって承認又は拒否される。
45日の期限が遵守されない場合、上記の第86条第2項が適用される。
第88条 政府の長である首相は、大臣会議の審議の後に、条文の議決について国民議会に対して政府の責任を問うことができる。
この場合、24時間以内に提出された不信任動議が第86条に定める条件に従って可決されない限り、その条文は可決されたものとみなす。
第89条 政府の長である首相は、その権限の一部を大臣に委任することができる。
政府の長である首相の暫定的な代行は、序列に従って政府閣僚によって保障される。
第90条 政府閣僚の職務は、国民議会の議員職、専門職の代表者又は有給の雇用と兼ねることはできない。
政府における任務が終了した場合、代議員資格者は、現在任期中であるその職務に復帰することができる。
法律により、そのような任務、職務又は雇用の資格者が交代する条件を定めるものとする。
第91条 首相及び政府閣僚はそれぞれ、就任する前に、その関係する資産申告書を憲法院書記課に提出しなければならない。憲法院書記課はこれを8日以内に公開するものとする。
首相及び政府閣僚は、その退任後に、上記の第1項に規定する条件の下で、その関係する資産申告を更新しなければならない。
第92条 大臣はその所管分野に関して、代議員による口頭又は書面による質問について国民議会から聴聞される。
第93条 政府は、国民議会事務局に提出する前に、大臣会議において法案を審査する。法案について諮問を受けるものとする。
政府は、天然資源及び財務協定に関する契約に署名する前に、国民議会の事前の許可を得る義務を負う。署名後8日以内にその契約を公表しなければならない。
第94条 国民議会は、不信任動議を可決することにより、政府の責任を追及することができる。
「不信任の動議」という標題で、国民議会の代議員の3分の1が署名しなければならない。
署名された不信任動議は国民議会議長に提出され、議長は遅滞なく政府に通知する。
不信任動議の採決は、その提出後48時間以内に行われる。
秘密投票で行い、国民議会議員の3分の2以上の多数決によるものとする。
第95条 国民議会が不信任動議を可決した場合又は政府の綱領若しくは一般政策の声明を否決した場合、首相は、遅滞なく共和国大統領に政府の辞表を提出するものとする。
第96条 大臣はその省庁部局の責任を負う。首相の指示及び調整の下に、政府の綱領を実施する。
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