無用の用。
1 無用の用という言葉、あるいは哲学
「無用の用」という言葉自体は青少年の頃から知っていた。その辞書的な意味は説明するまでもないだろう。
しかし、これまでその哲学を実生活で実践することはほとんどなかった。
今までの思考や行動の根底にあったのはむしろ、無用の用ではなく有用の用だった。
数年前にアラフォーからアラフィフに突入した。
あと数年間だらだら過ごしているうちに、あっという間に50代になってしまうだろう。
今のうちに有用の用から無用の用へ価値観を転換しておかなければ、私の精神は次のステップに進むことができないという直感がある。
2 人生の捉え方、論理と直感
上記の結論に至ったロジックは省略するけれど、この種の問題に関しては直感に従った方がよい。中年の危機(ミッドライフ・クライシス)から脱して久しいけれど、50歳を前に再び精神的、哲学的な迷い、すなわち転換点に達するとは思わなかった。
私自身のために、私を知る友人、知人のために。
社会を・・・この世界を、より良く捉え直すために。
有用の用という鎖で縛られている魂を解放し、私の目を曇らせている今までの価値観を破壊し、再構築しなければならない。