転職とDNA。
1 転職の原因はDNA?
僕が職を転々としてきたのは、僕のDNAなのかもしれない。別に自分の不遇を親のせいにするつもりはないし、自分に言い訳するつもりもない。
ただ、未来のある僕より若い人たちが、たまたまこのブログを見たとき、その人生選択の参考になればと思って、時々こんな記事を書いたりしている。
2 父の人生
僕の電験3種合格を知ったとき、父はこう言ったそうだ。「これであいつも、将来食いっぱぐれることはないだろう。」
ビルメンテナンス業界はいろいろな事情で、ときに資格保有が有利に働く。
電験3種は丸暗記だけでは歯が立たないので、その保有はそれなりに勉強したことの証になる。
もちろん、経験や実力が伴わないと、資格があるくせにと叩かれることもあるらしいけど。
3 親の人生と子の人生
父は、資格と経験を頼りに、この業界でいろいろな会社を転々としてきた。だから、上記のような発言にも、その人生の重みがあるのだ。
そもそも、子が親のように生きてしまうのは、ある意味自然なことだ。
血のつながりがあり、その生活習慣や価値観の影響を幼い頃から受けるのだから。
親がその職業で成功できるなら、子がその職業で満足できる可能性も高いはず、多分。
でも、職業の世襲に関しては、否定的な意見もあったりする。
社会階層の流動性の阻害は、すなわち社会階層の固定化を意味する。
政治家の子しか政治家になれない、弁護士の子しか弁護士になれない、医者の子しか医者になれない、それは社会経済的に見て損失だと思う。
高卒の親を持つ子でも大学で学び、より収入の高い職業に就くチャンスが与えられなければならない。
4 反発するより参考にした方がよい
僕も20代の頃は、父のような人生とは全く違う人生を歩むつもりだった。それが、今では父と同じ職業で生活している。
別に、ビルメンテナンス業界が嫌いで、今の職業に不満があるわけではない。
だから、ビルメンテナンス業界のことを悪く言うつもりもない。
ただ、親の影響は受けざるを得ないものだから、反発するのは悪くはないけど、若い頃の人生選択では、親の人生を参考にし、よく分析した方がいいと思う。
5 資格
最後に、資格について。今や弁護士や公認会計士でさえ、合格者が増やされる時代である。
電験3種も昔はもっと難しかったらしい。
時の政府の政策で、資格試験の難易度などいかようにも上下する。
将来、規制緩和で電験3種が易化し、実技試験がない分、電工より簡単だなどと言われる時代だって来ないとは限らない。
将来のことなんて、神様にしか分からないんだから。