国際金融の本質。
1 父からの質問
昔、父と経済の話をしていたとき、ハイパーインフレの可能性について聞かれたことがあった。
「今一番関心があるのは、ハイパーインフレが起こる可能性があるかどうかだ。」
そのとき僕はこう答えた。
「ハイパーインフレは、当面は絶対に起こらない。」
父から複雑で難しいことを聞かれたときには、必ず両方の可能性に言及して丁寧に回答するようにしていたのだけれど、このときは僕が珍しく力強く否定したので、父は「そうか・・・」と言ったきり黙ってしまい、少し驚いた顔をしていた。
当時は政治経済についての考察がまだまだ浅かったのに、なぜそんなに力強く自信を持って回答できたのか分からない。
そのとき僕はこう答えた。
「ハイパーインフレは、当面は絶対に起こらない。」
父から複雑で難しいことを聞かれたときには、必ず両方の可能性に言及して丁寧に回答するようにしていたのだけれど、このときは僕が珍しく力強く否定したので、父は「そうか・・・」と言ったきり黙ってしまい、少し驚いた顔をしていた。
当時は政治経済についての考察がまだまだ浅かったのに、なぜそんなに力強く自信を持って回答できたのか分からない。
2 ハイパーインフレはいつ起こるのか
おそらく直感的にそう確信していたのだと思う。
ハイパーインフレは、全般的な物不足にでもならないと起こらない。
今の日本で全般的な物不足になる可能性は、第三次世界大戦か、恐竜を絶滅させた隕石のような超ド級の災害くらいしかないだろう。
個別の財で需要が殺到し供給不足になって、価格が高騰するのはバブルに過ぎないだろう(不動産、最近では仮想通貨)。
逆に、個別の財で供給が急減し需要超過になって、価格が高騰することも時々ある(野菜の不作、魚の不漁など)。
今の日本で全般的な物不足になる可能性は、第三次世界大戦か、恐竜を絶滅させた隕石のような超ド級の災害くらいしかないだろう。
個別の財で需要が殺到し供給不足になって、価格が高騰するのはバブルに過ぎないだろう(不動産、最近では仮想通貨)。
逆に、個別の財で供給が急減し需要超過になって、価格が高騰することも時々ある(野菜の不作、魚の不漁など)。
3 国際金融経済とソロス・チャート
反リフレ派はリフレ派に対して、大胆な金融緩和は効果がなく、ハイパーインフレの危険性があるという、訳が分からない批判をする。
リフレ派/反リフレ派というレッテル貼り自体があまり意味がないと思うけれど、便利なのでここでは敢えて使用したい。
しかし、各国が管理通貨制度を採用し、世界経済全体が大方、変動相場制だと仮定すると、長期的には、貨幣供給量自体ではなく、各国貨幣供給量のバランスが国際金融の本質なのかもしれない。
すなわちそれは、各国貨幣供給量のバランスで決まると言われる為替相場のことであり、いわゆるソロス・チャートが長期的には、国際金融の本質を映す鏡なのかもしれない。
しかし、各国が管理通貨制度を採用し、世界経済全体が大方、変動相場制だと仮定すると、長期的には、貨幣供給量自体ではなく、各国貨幣供給量のバランスが国際金融の本質なのかもしれない。
すなわちそれは、各国貨幣供給量のバランスで決まると言われる為替相場のことであり、いわゆるソロス・チャートが長期的には、国際金融の本質を映す鏡なのかもしれない。
4 インフレは貨幣的現象なのか
反リフレ派の言説にも一理あるのかもしれない。
大胆な金融緩和がもたらしたのは自国通貨安(円安)であり、インフレ自体は、金融政策というよりも、財政金融政策によるものなのかもしれない。