微分。
1 速さと時間と距離
今回は微分を直感的に理解できるような説明を試みてみたい。よく使われる例は、やはり「速さと時間と距離」だと思う。
速度$v$、時間$t$、距離$l$とおく。
2 $y = 2x^2$の導関数
$f(x) = 2x^2$とおく。$f'(x) = \displaystyle \lim_{h \to 0} \dfrac{f(x + h) - f(x)}{h} = \displaystyle \lim_{h \to 0} \dfrac{2(x + h)^2 - 2x^2}{h}$
$= \displaystyle \lim_{h \to 0} \dfrac{2(x^2 +2hx + h^2) - 2x^2}{h} = \displaystyle \lim_{h \to 0} \dfrac{2x^2 + 4hx + 2h^2 - 2x^2}{h}$
$= \displaystyle \lim_{h \to 0} \dfrac{4hx + 2h^2}{h} = \displaystyle \lim_{h \to 0} (4x + 2h)$
$= 4x$
3 微分と速さ
速度が一定($v = 2$)の場合、距離は速度×時間なので$l = 2t$。距離の微分が速度となる($l' = 2 = v$)。
微分とは平均の速度(平均変化率)の極限値、瞬間の速さである。
加速する場合も基本的な考え方は同じである。
速度$v = 4t$の場合、等加速度運動の距離$l = \dfrac{1}{2} \cdot 4t^2 = 2t^2$。
距離の微分が瞬間の速さとなる($l' = 4t = v$)。
微分とは平均の速度(平均変化率)の極限値、瞬間の速さである。
ちなみに、微分の逆が積分、積分の逆が微分で、(定)積分で面積が求まることも「速さと時間と距離」のグラフを眺めると、より直感的に理解できると思う。