循環小数。
1 循環小数と分数
循環小数について検索していたら、無限等比級数として計算する方法が解説されていた。・【標準】循環小数と無限等比級数(なかけんの数学ノート)
自分用にコンパクトにメモしておきたい。
例えば、$0.333 \cdots$のような循環小数($0. \dot{3}$と表記)。
$x = 0. \dot{3}$とおくと、$10x = 3. \dot{3}$
$10x - x = 3$
$9x = 3$
よって、$x = \dfrac{1}{3}$となる。
2 無限等比級数
$0. \dot{3} = 0.3 + 0.03 + 0.003 + \cdots$と分解して、初項$0.3 = \dfrac{3}{10}$、公比$0.1 = \dfrac{1}{10}$の無限等比級数として計算すると、$0. \dot{3} = \sum\limits_{n = 1}^{\infty} \dfrac{3}{10} \left(\dfrac{1}{10} \right)^{n - 1}$
$= \dfrac{\dfrac{3}{10}}{1 - \dfrac{1}{10}} = \dfrac{\dfrac{3}{10}}{\dfrac{9}{10}}$
$= \dfrac{1}{3}$
3 $0.999 \cdots = 1$について
(1)証明 その1
$x = 0. \dot{9}$とおくと、$10x = 9. \dot{9}$$10x - x = 9$
$9x = 9$
よって、$x = 1$と計算できる。
(2)証明 その2
$0. \dot{9} = 0.9 + 0.09 + 0.009 + \cdots$と分解して、初項$0.9 = \dfrac{9}{10}$、公比$0.1 = \dfrac{1}{10}$の無限等比級数として計算すると、$0. \dot{9} = \sum\limits_{n = 1}^{\infty} \dfrac{9}{10} \left(\dfrac{1}{10} \right)^{n - 1}$
$= \dfrac{\dfrac{9}{10}}{1 - \dfrac{1}{10}} = \dfrac{\dfrac{9}{10}}{\dfrac{9}{10}}$
$= 1$
4 感想
数学に限らないけれど、学問や研究、科学や技術の世界の奥深さは際限がないので、油断すると簡単に足をすくわれてしまう。特に、無限や極限がからむと、直感に反するパラドックスが生じやすい。
(From いらすとや)
高校か大学か大学院か・・・人それぞれだけれど、みんなどこかしらであきらめて、達観することになると思うのだけれど。