H30年度第1回高認化学基礎大問1解説
大問1【化学と人間生活】
問1【金属の利用・製造】
自然界では、多くの金属は酸素や硫黄との化合物として存在している。(化合物:2種類以上の元素が化合してできた物質)
そして、その化合物から金属の単体を取り出す技術を製錬(精錬)という。
(単体:1種類の元素だけでできている物質)
(製錬:自然界にある鉱石を還元して金属を取り出すこと)
製錬が難しい金属ほど利用が遅れた。
そのため、アルミニウムが大量に製造されるようになったのは19世紀後半になってからである。
【参考】
・混合物:複数の種類の物質が混ざり合ったもの。
・蒸留:液体を沸騰させて気体にし、気体の温度を下げて再び液体にして集める方法。
・ろ過:液体と固体が混ざり合った混合物を、細かい穴が空いたろ材に通して、固体の物質を液体から分離する方法。
問2【卵の殻、石灰水と二酸化炭素、炎色反応】
ア 卵の殻に薄い塩酸を加えると気体が発生した。$\mathrm{CaCO_3 + 2HCl \longrightarrow CaCl_2 + CO_2 + H_2 O}$
この気体を石灰水に通すと白く濁った。
$\mathrm{Ca(OH)_2 + CO_2 \longrightarrow CaCO_3 + H_2 O}$
イ 手持ち花火の炎の色が青緑色に見えた。
・炎色反応:$\mathrm{Na}$(黄)、$\mathrm{Li}$(赤)、$\mathrm{Cu}$(青緑)
問3【水分子の運動】
A:水分子は、位置がほぼ固定されており、わずかに振動している。
B:水分子が互いに作用をおよぼしながら、比較的自由に移動している。C:水分子の分子間の距離が大きく、自由に飛びまわっている。
問4【ろ過、昇華】
ア 少量の塩化ナトリウム($\mathrm{NaCl}$)を含む硝酸カリウム($\mathrm{KNO_3}$)から、純粋な硝酸カリウムを取り出す。(再結晶)イ ヨウ素($\mathrm{I_2}$)と砂の混合物から、ヨウ素を取り出す。(昇華)
ウ 海水から、水を取り出す。(蒸留)
エ ガラス片が混ざった水から、ガラス片を取り出す。(ろ過)
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