H30年度第2回高認物理基礎大問1解説
大問1
問1【物理量の測定と扱い方】
・あるひもの長さを測ったら、3.25mだった。この測定値の有効数字は3桁である。(よって、間違っている。×)・一辺が1.3mの正方形の面積を有効数字に注意して計算すると、
$1.3 \times 1.3 = 1.69$
小数第2位を四捨五入して、$1.7 \mathrm{m^2}$となる。(よって、間違っている。×)
・蛇口から6.0s間に$12 \mathrm{cm^3}$の水が流れ出た。有効数字に注意して計算すると1.0sあたりに流れ出る水の量は、$12 \div 6.0 = 2.0 \mathrm{cm^3}$である。(よって、間違っている。×)
・長さが1.2mの棒に15cm(0.15m)の棒を継ぎたした長さは、有効数字に注意して計算すると、
$1.2 + 0.15 = 1.35$
小数第2位を四捨五入して、$1.4 \mathrm{m}$である。(正しい。○)
問2【加速度と距離】
はじめ6.0m/sで走っていたバイクが一定の加速度で加速したところ、3.0s後に速さが18m/sになった。このときの加速度は、$(18 - 6.0) \div 3 = 12 \div 3 = 4.0 \mathrm{m/s^2}$である。
速度$v = 6 + 4t$
この間に進んだ距離は、次のグラフの斜線部分の面積である。$(6 + 18) \times 3 \div 2 = 24 \times 3 \div 2 = 36$(m)
問3【自由落下と投げ下ろし】
時刻$t = 0$に小球Aを自由落下させると同時に、小球Bを初速度$v_0$で投げ下ろす。時刻$t$でのAから見たBの相対速度はどのように表されるか。
ただし、鉛直下向きを正とし、重力加速度の大きさを$g$とする。
・小球Aの速度は$v_A = gt$、小球Bの速度は$v_B = v_0 + gt$
Aから見たBの相対速度は、$v_B - v_A = v_0 + gt - gt = v_0$
図4【斜面上の物体の運動】
図のように、摩擦のない斜面と摩擦のない水平面がなめらかにつながっている。時刻$t = 0$に、点Aを初速度0で滑り出した小物体は、点B、点Cを通過し、点Dで最高点に達した。
この間の小物体の時刻$t$における速さ$v$の様子を表しているグラフは、次のグラフである。
点Aから点Bまでは加速(急)し、点Bから点Cまでは等速運動、点Cから点Dまでは減速(緩)する。