H30年度第2回高認物理基礎大問5解説
大問5
問1【並列回路】
電源と抵抗を図1のように接続した。回路中の点Aを流れる電流を測定したら、0.2Aであった。
次に、図1と同じ電圧の電源と同じ抵抗を2つ用いて図2のように接続した。
このとき、点Bと点Cを流れる電流を求めよ。・図1の回路の点Aを流れる電流が0.2Aなので、$V = R \times 0.2$
図2の回路の合成抵抗は、$\dfrac{1}{\dfrac{1}{R} + \dfrac{1}{R}} = \dfrac{1}{\dfrac{2}{R}} = \dfrac{R}{2}$
$V = \dfrac{R}{2} \times I_2$
$V = \dfrac{R}{2} \times I_2$
点Cを流れる電流$I_2 = V \times \dfrac{2}{R} = (R \times 0.2) \times \dfrac{2}{R} = 0.4$(A)
点Bを流れる電流$I_B = \dfrac{V}{R} = 0.2$(A)
問2【静電気】
不導体(絶縁体)Aと不導体Bをこすり合わせたら、Aは正(+)に帯電した。続けて、AとBを近づけたところ、互いに引き合うことが確認できた。
再びAとBをこすり合わせて帯電させた後、不導体Cと不導体Dをこすり合わせて帯電させて、AとCを近づけたところ互いに引き合うことが確認できた。
AとB、CとDをそれぞれこすり合わせた後のB、C、Dは、正(+)と負(ー)のどちらに帯電しているか。
ただし、こすり合わせる前の不導体は帯電していなかったものとする。
・A(+)とBは互いに引き合うので、Bは(ー)である。
A(+)とCは互いに引き合うので、Cは(ー)である。
Cが(ー)なので、Dは(+)である。
問3【様々なエネルギー】
・光エネルギーとは、電磁波である光のもつエネルギーである。光は太陽電池で電気エネルギーに変換することができる。ガスや石油などの化石燃料のエネルギーではない。(よって、間違っている。×)
・原子核エネルギー(核エネルギー)とは、 核反応(核分裂、核融合、放射性崩壊)に伴って放出されるエネルギーである。
物質を構成する原子間の化学反応のエネルギーではない。(よって、間違っている。×)
・電気エネルギーとは、電流によって生じる、仕事を行う能力である。(よって、間違っている。×)
・力学的エネルギーとは、物体がもつ位置エネルギーと運動エネルギーの総和である。(正しい。○)
・熱エネルギーとは、物体の温度によって決まるエネルギーで、0K(ー273.15℃)で0となる。(よって、間違っている。×)
・紫外線は、可視光線よりも波長の短い電磁波で、日焼けの原因になる。(よって、間違っている。×)
・$\alpha$線は、ヘリウムの原子核の流れで、電離作用は大きいが透過力は小さく紙1枚で止められる。(正しい。○)
・$\gamma$線は、ラジウムなどの放射性物質から出る放射線の一種である。波長の短い電磁波で、透過力は大きいが電離作用は小さい。
$\beta$線は、原子から放出される電子の流れで、透過力はやや小さく薄いアルミニウム板で遮へいすることができる($\alpha$線より大きく、$\gamma$線より小さい)。(よって、間違っている。×)
・力学的エネルギーとは、物体がもつ位置エネルギーと運動エネルギーの総和である。(正しい。○)
・熱エネルギーとは、物体の温度によって決まるエネルギーで、0K(ー273.15℃)で0となる。(よって、間違っている。×)
問4【電磁波、放射線】
・赤外線は、可視光線よりも波長の長い電磁波で、熱線ともよばれる。(よって、間違っている。×)・紫外線は、可視光線よりも波長の短い電磁波で、日焼けの原因になる。(よって、間違っている。×)
・$\alpha$線は、ヘリウムの原子核の流れで、電離作用は大きいが透過力は小さく紙1枚で止められる。(正しい。○)
・$\gamma$線は、ラジウムなどの放射性物質から出る放射線の一種である。波長の短い電磁波で、透過力は大きいが電離作用は小さい。
$\beta$線は、原子から放出される電子の流れで、透過力はやや小さく薄いアルミニウム板で遮へいすることができる($\alpha$線より大きく、$\gamma$線より小さい)。(よって、間違っている。×)