R2年度第1回高認化学基礎大問4解説
大問4【物質量と化学反応式】
問1【化学反応式】
原子量は$\mathrm{H} = 1.0$、$\mathrm{N} = 14$とし、標準状態は0℃、$1.01 \times 10^5$Paとする。$\mathrm{N_2 + 3H_2 \longrightarrow 2NH_3}$
この化学反応はすべて過不足なく反応するものとする。
・窒素分子1molと水素分子3molが反応すると、アンモニア分子が2mol生成する。
問2【物質量】
原子量は$\mathrm{H} = 1.0$、$\mathrm{O} = 16$とし、標準状態は0℃、$1.01 \times 10^5$Pa、アボガドロ定数を$6.0 \times 10^{23}$/molとする。・1.0molの水分子$\mathrm{H_2 O}$に含まれる水分子の数は、$6.0 \times 10^{23}$個である。(よって、間違っている。×)
・1.0molの水素分子$\mathrm{H_2}$の体積は、標準状態で22.4Lである。(よって、間違っている。×)
・標準状態の酸素22.4Lに含まれる酸素分子$\mathrm{O_2}$の数は、$6.0 \times 10^{23}$個である。(よって、間違っている。×)
・標準状態で、1.0molの水素分子$\mathrm{H_2}$の体積と1.0molの酸素分子$\mathrm{O_2}$の体積は同じである(22.4L)。(よって、間違っている。×)
・1.0molの水分子$\mathrm{H_2 O}$の質量は$1 \times 2 + 16 = 2 + 16 = 18$gである。(正しい。○)
問3【塩化ナトリウム水溶液の物質量】
原子量は$\mathrm{Na} = 23$、$\mathrm{Cl} = 35.5$とし、アボガドロ定数を$6.0 \times 10^{23}$/molとする。次のア~ウは、0.10mol/L塩化ナトリウム水溶液1.0Lについての記述である。
ア 塩化ナトリウム($\mathrm{NaCl}$)が$(23 + 35.5) \times 0.1 = 58.5 \times 0.1 = 5.85$g溶けている。(正しい。○)
イ 塩化物イオンが$6.0 \times 10^{23} \times 0.1 = 6.0 \times 10^{23} \times 10^{-1} = 6.0 \times 10^{22}$個含まれている。(よって、間違っている。×)
($\mathrm{NaCl \longrightarrow Na^+ + Cl^-}$)
ウ 塩化ナトリウム0.10molに、水を加えて1.0Lにする。(よって、間違っている。×)
問4【マグネシウムと塩酸の反応】
原子量は$\mathrm{Mg} = 24$とし、標準状態は0℃、$1.01 \times 10^5$Paとする。長さが20cmのマグネシウムリボン($\mathrm{Mg}$)の質量を正確に測定したところ0.24gであった($\dfrac{0.24}{24} = \dfrac{24}{2400} = \dfrac{1}{100} = 0.01$mol)。
このマグネシウムリボンに1.0mol/Lの塩酸($\mathrm{HCl}$)を少量ずつ加えたところ水素が発生し、20mL($1 \times \dfrac{20}{1000} = 1 \times \dfrac{1}{50} = \dfrac{1}{50} = 0.02$mol)まで加えたところ反応が終了した。
発生した水素を水上置換法で捕集し、体積を標準状態で測定した。
次のグラフは、加えた塩酸の体積と発生した水素の体積($22.4 \times 1000 \times 0.01 = 224$mL)の関係を表したものである。
$\mathrm{Mg + 2HCl \longrightarrow MgCl_2 + H_2}$
次に、長さが20cmで質量が0.24gのマグネシウムリボンを正確に10cmに切り分け($0.01 \div 2 = 0.005$mol)、この10cmのマグネシウムリボンに1.0mol/Lの塩酸を少量ずつ20mL(0.02mol)まで加えた。
このとき、加えた塩酸の体積と発生した水素の体積($22.4 \times 1000 \times 0.005 = 112$mL)の関係を表すグラフは、次のグラフである。