R2年度第1回高認物理基礎大問3解説
大問3
問1【弾性力による位置エネルギー】
・図のように、縮めたばねにつながれた物体は、ばねが自然の長さに戻るとき、ある速さになり運動エネルギーをもつようになる。このように縮めたばねにつながれた物体は、仕事をする能力をもっている。
これを弾性力による位置エネルギーという。
このエネルギーの単位にはジュール〔J〕が用いられる。
問2【力学的エネルギーの変化】
図のように、摩擦のある斜面上の点Aから物体を加速度0ではなしたところ、物体は斜面に沿って下向きにすべり下り、点Bをある速度で通過した。点Aから点Bまですべり下りる間の物体の力学的エネルギーの変化について、正しく説明している文はどれか。
・動摩擦力が負の仕事をするので、力学的エネルギーは減少した。
しかし、実験の結果から求めた金属の比熱の値は、文献の値よりも大きくなってしまった。
この原因の一つに水の質量が100gでなかったことが考えられる。
金属の比熱の値が大きくなってしまった理由として考えられる水の温度変化を、水の質量と関連づけた説明として最も適切なものはどれか。
・水の温度変化を$t_1$、水の比熱を$c_1$、金属の質量を$m_2$、金属の温度変化を$t_2$、金属の比熱を$c_2$とすると、$100 \times c_1 \times t_1 = m_2 \times c_2 \times t_2$
$c_2 = \dfrac{100c_1 \cdot t_1}{m_2 \cdot t_2}$
熱量計に入れた水の量が100gより小さかったので、水の温度変化が大きくなった。
・物体の温度を1K上昇させるのに必要な熱量を、その物体の熱容量という。(正しい。○)
・連続的に熱を仕事に変換する装置を熱機関という。(正しい。○)
・熱が高温の物体から低温の物体に移動する変化は、不可逆変化である(熱力学第二法則)。(よって、間違っている。×)
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問3【比熱】
100gの水を入れた熱量計に、ある温度に熱した金属を入れ、熱平衡になったときの温度を測定し、金属の温度変化と水の温度変化から金属の比熱(比熱容量)を求める実験を計画し行った。しかし、実験の結果から求めた金属の比熱の値は、文献の値よりも大きくなってしまった。
この原因の一つに水の質量が100gでなかったことが考えられる。
金属の比熱の値が大きくなってしまった理由として考えられる水の温度変化を、水の質量と関連づけた説明として最も適切なものはどれか。
・水の温度変化を$t_1$、水の比熱を$c_1$、金属の質量を$m_2$、金属の温度変化を$t_2$、金属の比熱を$c_2$とすると、$100 \times c_1 \times t_1 = m_2 \times c_2 \times t_2$
$c_2 = \dfrac{100c_1 \cdot t_1}{m_2 \cdot t_2}$
熱量計に入れた水の量が100gより小さかったので、水の温度変化が大きくなった。
問4【熱】
・融解熱や蒸発熱などの、状態変化の際に吸収又は放出される熱を潜熱という。(正しい。○)・物体の温度を1K上昇させるのに必要な熱量を、その物体の熱容量という。(正しい。○)
・連続的に熱を仕事に変換する装置を熱機関という。(正しい。○)
・熱が高温の物体から低温の物体に移動する変化は、不可逆変化である(熱力学第二法則)。(よって、間違っている。×)
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