第8条【議会の構成】、第9条【代議員】、第10条【元老議員】、第11条【議員の投票権、議席の喪失、兼任禁止】、第12条【通常会及び臨時会】、第13条【議長及び事務局、合同会議(大会議)】、第14条【内部規則、会議の公開、定足数、政府閣僚の出席権】、第15条【議員の免責特権】
第2編【憲法権力の組織】
第1章【議会】
第1節【議院】
第8条 議会は国民議会及び元老院で構成される。国民議会は議会の第一の議院である。
元老院は議会の第二の議院である。
国民議会の議員は代議員と称し、元老院の議員は元老議員と称する。
第9条 国民議会の代議員は、普通、直接かつ秘密選挙によって選出される。その任期は6年とし、再選することができる。
新たな代議員の選挙は、前の議会の任期満了前30日以内に実施される。国民議会は、最終結果の公示後の第2火曜日に開会する。
在任中の代議員は、その後任者が就任するまで在任し、付与される特権及び権限を完全に享受する。
選挙法により、選挙制度を定めるものとする。
組織法により、代議員の定数、議員歳費、兼任及び兼職の禁止、被選挙権、欠員補充の条件並びに元代議員の地位について定めるものとする。
第10条 元老院は、領域的団体の代表によって選出される3分の2の議員及び評議会議長によって任命される3分の1の議員によって構成される。
元老議員の任期は6年とし、再任することができる。
共和国元大統領及び評議会元議長は、放棄しない限り、当然終身元老議員となる。元老院の事務局員となることはできない。
組織法により、元老議員の定数、議員歳費、被選挙権又は被任命権、兼任及び兼職の禁止、欠員補充の条件並びに元元老議員の地位について定めるものとする。
第11条 各議会議員は国民を代表する。命令的委任は無効とする。
代議員及び元老議員の投票権は、個別的なものである。
任期中に所属政党を離党し、辞任し、又は所属政党から確定的に除名された代議員及び元老議員は全て、自動的に国民議会又は元老院における議席を喪失する。
何人も、同時に両議院に所属することはできない。
第12条 議院は、2回の通常会を当然開催する。国民議会の第1通常会期は4月の第1火曜日に、第2会期は10月の第1火曜日に開始する。各会期の期間は3か月とする。
元老院の第1通常会期は4月の第1木曜日に、第2会期は10月の第1木曜日に開始する。各会期の期間は3か月とする。
議院は、評議会議長又は国民議会若しくは元老院の議員の過半数の要求がある場合、当該議院の議長により、特定の議題について臨時会を召集することができる。
第13条 各議院は、各議会の内部規則に定める条件に従い、その議員の中から議長及び事務局を選出する。
議会が合同会議を開催する場合、その議長及び事務局は国民議会のものとする。合同会議は大会議と称する。審議の組織、会議の期間及び投票手続に関する規則は、国民議会のものとする。
第14条 各議院は、その議員の絶対多数決によって内部規則を採択する。
会議は公開される。ただし、各議院は、評議会議長又はその事務局若しくは議員の3分の1の要求がある場合、非公開で開催することができる。
議院は、その議員の3分の1以上の出席がなければ、会議を開催し、審議することができない。
政府の閣僚は、会議に出席する権利を有する。要求がある場合、いつでも聴聞を受けるものとする。
第15条 代議員及び元老議員は、その任期中、議員の免責特権を享受する。
各代議員及び元老議員は、任期の満了後においても、職務の執行において表明した意見又は投票に関して、訴追、捜査、逮捕、拘禁され、又は裁判にかけられることはない。
現行犯の場合を除いて、代議員及び元老議員は、その議会によって議員の免責特権を解除されない限り、犯罪及び軽罪によって逮捕又は訴追されることはない。
代議員又は元老議員に対して行われる現行犯に関する訴訟は、遅滞なく、その議院の事務局に通知されるものとする。
代議員又は元老議員は、会期外において、その所属する議院の事務局の許可がない限り、逮捕されることはない。
代議員又は元老議員の拘禁又は訴追は、その所属する議院の要求がある場合、停止されるものとする。
代議員又は元老議員が管轄裁判所によって有罪判決を受けた場合、全ての上訴が尽くされたときに、その議席は直ちに欠員を宣言される。
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