Labels

AnimeManga120 アニメまんが120 ザンビア憲法和訳119 ジンバブエ憲法和訳117 ケニア憲法和訳114 高認数学過去問113 Literature109 ドミニカ共和国憲法和訳84 ウルグアイ憲法和訳82 オンライン補習塾81 タンザニア憲法和訳74 Education71 JapaneseHistory70 ナミビア憲法和訳70 日本史70 Story69 物語69 マラウイ憲法和訳66 各国憲法インデックス和訳66 コンゴ民主共和国憲法和訳59 アンゴラ憲法和訳56 古文・漢文55 モザンビーク憲法和訳52 ペルー憲法和訳51 法律和訳51 パラグアイ憲法和訳50 南スーダン憲法和訳50 シエラレオネ憲法和訳49 高認化学過去問49 高認物理過去問49 ボツワナ憲法和訳48 ホンジュラス憲法和訳47 ルワンダ憲法和訳47 フリーランス時代46 メキシコ憲法和訳46 グアテマラ憲法和訳45 チリ憲法和訳45 Blog43 パナマ憲法和訳43 ChineseHistory40 中国史40 派遣エンジニア・設備管理技術者時代40 ブルンジ憲法和訳39 エルサルバドル憲法和訳38 チャド憲法和訳37 中央アフリカ憲法和訳36 コンゴ共和国憲法和訳35 スーダン憲法和訳34 ニカラグア憲法和訳33 行政書士時代32 マダガスカル憲法和訳29 トーゴ憲法和訳27 DragonBall26 ドラゴンボール26 第二種電工数学入門講座26 Ghibli25 Gundam25 アルゼンチン憲法和訳25 ガンダム25 ジブリ25 WebLog23 Game22 TarotCard22 ゲーム22 セネガル憲法和訳22 タロットカード22 ベナン憲法和訳20 カメルーン憲法和訳19 論文和訳19 Alternatives18 リベリア憲法和訳18 健康・医療18 FamousPerson15 有名人15 Dai14 WorldHistory14 ダイの大冒険14 世界史14 海運会社員時代13 JapaneseRealEstateLaw12 不動産法入門講座12 NPO職員時代11 Hokuto10 RurouniKenshin10 るろうに剣心10 不動産営業時代10 北斗の拳10 学習進度10 ココナラ8 Treemapping7 ツリーマップ7 Poetry5
Show more

平成28年度第2回高認国語問3【古文】

1 原文

【文章I】

 「田畠作るべき事はいかがする」と廻りて見るに、供に郎等ども多くも具せず、ただ物云ひ合ふべき者、四五人ばかりを具したり。食物は郡に知られずして、旅籠を具したり。
前々国司郡々入るには、郡の司しかるべき曳出物などするに、こはさなくて、守の云はく、「それ得るは賢きことなれども、さらにそれはすべからず。ただ我が任には、田畠をだに多く作りたらば、国人のためにも賢かるべし。さて使ひを得ずして、官物をとくなすべきなり」と云ひ廻らかしたれば、国人どもこれを聞きて、手を作るに喜びて、田畠多く作りて、おのおの身豊かになれば、つゆ物を惜しまずなし集むれば、守も大きに富みにけり。

【文章II】

 守これを見て、「いとよくまうけたりけり。みことはもののゆゑこそ知りたりけれ。また徳のやらむかたなくあれば、かくするもことわりなり。そもそも、みことなすべき官物その数あり。これはその代はりに我取りてむ。また取り出でて、これがやうに、数劣らずとく包みて、講師には奉るべきなり。あなかしこ。愚かにすべからず」と云ひて、「男共詣で来りて、これ取れ」と云へば、郎等二人出で来たりて、三包みながら皆抱き取りて去りぬ。(中略)
 しばらくばかりあるに、目より大きなる涙を雨のごとく落として、泣くこと限りなし。泣き入りてうつふしにふしたれば、子ども類親などいとほしがりて、おのおの走り騒ぎて、あやしの絹三十疋ばかり求め集めてぞ、講師に取らせける。
(『今昔物語集』巻第二十より)

2 現代語訳

【文章I】

 「田畠を作るにはどうすればよいだろう」と視察して歩いたが、家来を多く帯同せず、ただ農民との間に立って話のできる者を四、五人ほど帯同した。
国司が先々の郡に入るときに、郡司はしかるべき引出物を贈るのだが、この度はそれがなく、守の言うには、「それを受け取るのは好都合なことではあるけれど、やはりそうするべきではない。私の任務は、ただ田畠を多く作れば、土地の人のためにも好都合なことである。そうして役人の催促を受けることなく、租税を早く徴収するべきである」と言って回らせれば、土地の人たちはこれを聞いて、手を打って喜び、田畠を多く作り、それぞれ豊かになり、少しも物惜しみすることなく徴収できるので、守も大いに豊かになった。

【文章II】

 守はこれを見て、「本当によく準備したものである。あなたは事物の道理を知っている。また財産が余るほど多くあるから、このようにするのも道理がある。そもそも、あなたが徴収する租税はたくさんある。これはその代わりに私が持っていこう。また徴収して、このように、たくさん早く包んで、講師に差し上げるべきである。あぁ、もったいない。愚かなことをしてはならない」と言って、「お前たち、詣でに来て、これを持っていけ」と言うと、家来二人が出て来て、包みを三つほど皆抱き取って去っていった。(中略)
 しばらくしてから、目から大きな涙を雨のように落として、いつまでも泣いていた。泣き入って横になってしまったので、子どもや親類たちが大変気の毒に思い、それぞれ走り騒いで、粗末な絹を三十疋ほど求め集めて、講師に差し上げた。
 
高等学校卒業程度認定試験(高認)国語過去問古文・漢文現代語訳に戻る。

Popular posts from this blog

前文

愛知県公立高校入試過去問古文・漢文現代語訳

トーゴ共和国憲法(2024)【私訳】