第68条【任務】、第69条【構成】、第70条【付託】、第71条【訴訟における違憲の訴え】、第72条【国民議会及び元老院の選挙並びに国民投票の適法性の保障】、第73条【組織及び運営に関する規則】
第2編【憲法権力の組織】
第5章【憲法院】
第68条 憲法院は、憲法の遵守を保障する責任を負う。法律並びに国民議会及び元老院、メディア通信規制最高機関、経済社会環境評議会、オンブズマン、公共活動の透明性及び公正並びに腐敗の撲滅に関する最高機関、国家人権委員会並びに裁判官最高会議の内部規則の合憲性を判断する。基本的人権及び公共の自由を保障する。憲法院の判決は最終的なものであり、上訴することはできない。
第69条 憲法院は、9人の裁判官によって構成される。:
・1名は、司法及び行政に関する能力及び専門的経験に基づき、評議会議長が任命する。
・2名は、代議員を除いて、国民議会がその議員の絶対多数決によって選任し、そのうちの1名は、司法及び行政に関する能力及び専門的経験に基づいて選任される。
・2名は、元老議員を除いて、元老院がその議員の絶対多数決によって選任し、そのうちの1名は、司法及び行政に関する能力及び専門的経験に基づいて選任される。
・15年以上在職する裁判官1名。裁判官最高会議が選任する。
・15年以上の経験を有する弁護士1名。同業者の互選によって選出される。
・トーゴの国公立大学の法学教授1名。同業者の互選によって選出され、15年以上の経験を有する者とする。
憲法院の裁判官の任期は7年とし、再任することはできない。
憲法院長は、評議会議長が指名する。可否同数の場合、決定票を有する。
第70条 公布前の組織法、国民議会及び元老院、メディア通信規制最高機関、経済社会環境評議会、オンブズマン、公共活動の透明性及び公正並びに腐敗の撲滅に関する最高機関、国家人権委員会並びに裁判官最高会議の内部規則は、施行前に憲法院に提出される。憲法院は、憲法との適合性について判断する。
公布前の法律は、共和国大統領、評議会議長、国民議会及び元老院の議長又は代議員若しくは元老議員の3分の1により、憲法院に付託することができる。
憲法院への付託により、付託された条文の公布は停止される。
憲法院は1か月以内に判決を下す。ただし、緊急を要する場合、政府の要求により、この期間は8日間に短縮される。
第71条 裁判所に係属中の訴訟において、ある法律の規定が、憲法の保障する権利及び自由を侵害していると主張された場合、裁判所は当該訴訟を停止し、5日以内に憲法院に付託するものとする。
組織法により、本条の適用条件について定めるものとする。
第72条 憲法院は、国民議会及び元老院の選挙並びに国民投票の適法性を保障する。国民投票並びに代議員及び元老議員の選挙に関するあらゆる紛争を解決する。
選挙問題について、憲法院は8日以内に判決を下す。
第73条 組織法により、憲法院の組織及び運営に関する規則について定めるものとする。その権限及び手続きを規定するものである。
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