R4年度第2回高認化学基礎大問1解説
大問1【化学と人間生活】
問1【硝酸銀水溶液を加えると白く濁る反応、炎色反応】
ある温泉の成分を調べるために次の実験を行った。A 温泉水に、硝酸銀$\mathrm{AgNO_3}$水溶液を加えると溶液が白く濁った。
B 温泉水を白金線の先に少量つけ、ガスバーナーの炎の中に入れると炎は黄色くなった。
A、Bの結果からわかる、温泉水に含まれる元素の組合せとして適当なものはどれか。
・$\mathrm{Cl}$と$\mathrm{Na}$
問2【水分子の運動】
20℃と80℃の同量の水をそれぞれビーカーに入れ、水溶性のインクを同時に数滴ずつ静かに加えてビーカーの中の様子を観察した。この実験に関する記述として正しいものはどれか。・20℃と80℃の水では、80℃の方が速くインクと水が混ざり合う。
問3【同素体】
次の4つの元素の単体のうち、同素体が存在する元素は何種類あるか。炭素$\mathrm{C}$ 酸素$\mathrm{O}$ リン$\mathrm{P}$ 硫黄$\mathrm{S}$
・4種類
問4【プラスチックゴミ問題とリサイクル】
プラスチックの水や薬品に強いという性質は、廃棄する場合には欠点にもなる。適切に処理されなかったプラスチックの一部は海に流出し、海の生物への被害や景観破壊、船舶への被害などの海洋プラスチックゴミ問題を引き起こしている。また、ゴミとして回収されたプラスチックも、一般的なリサイクル(マテリアルリサイクルやケミカルリサイクル)に利用されるのは、全体の約2~3割に過ぎない。燃料として利用(サーマルリサイクル)したり、焼却処分するものが約7割を占めているが、プラスチックを燃やすことで、二酸化炭素が発生することから地球温暖化への影響が懸念されている。
以上のことから、近年ではSDGs(持続可能な開発目標)の観点からもプラスチックゴミの減量のための取り組みが行われている。
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