R5年度第2回高認物理基礎大問3解説
大問3
問1【滑車と仕事】
図のように、Aさんは定滑車のみで、Bさんは定滑車と動滑車で、同じ質量の物体を床から同じ高さまでロープでゆっくり引き上げる。下の文中の空欄にあてはまる数値と文の組合せとして正しいものはどれか。ただし、滑車はなめらかに回り、滑車とロープの質量は無視できるものとする。Bさんがロープを引く力の大きさは、Aさんがロープを引く力の大きさの$\dfrac{1}{2}$倍である。Bさんがロープを引く長さは、Aさんがロープを引く長さの2倍である。このとき、Bさんがする仕事は、Aさんがする仕事に等しい。
問2【張力と保存力】
図のように、糸の端におもりをつけて他端を天井に固定した。糸がたるまないようにおもりを持ち上げ、初速度0ではなしたところ、糸とおもりは同一鉛直面で運動した。下の文中の空欄にあてはまる語句の組合せとして正しいものはどれか。この運動において、張力は仕事をせず、保存力である重力のみがおもりに仕事をする。よって、おもりの力学的エネルギーは保存される。
問3【運動エネルギーと位置エネルギー、力学的エネルギー保存則】
棒高跳びは、運動エネルギーが重力による位置エネルギーに変わることを利用した競技である。そのため、棒を長くすればより高く跳べるようになるわけではない。棒の力学的エネルギーを無視すると、棒が直立したときに、選手の運動エネルギーがすべて重力による位置エネルギーになり、選手が最高点に達するような適切な長さの棒が必要である。踏み切る直前の速さが7m/sである選手が、適切な長さの棒で跳躍するときの最高点の高さは何mか。ただし、重力加速度の大きさを$9.8 \mathrm{m/s^2}$とし、選手の体の大きさは考えないものとする。・$\dfrac{1}{2}m \times 7^2 = 9.8mh$
$h = \dfrac{49}{2 \times 9.8} = \dfrac{490}{2 \times 98} = \dfrac{10}{4} = \dfrac{5}{2} = 2.5$(m)
問4【熱容量と比熱(比熱容量)】
図1のように、マグカップにお湯を注ぎ、マグカップとお湯の温度の時間変化をそれぞれ測定したところ、図2のようになった。下の文中の空欄にあてはまる文と語句の組合せとして正しいものはどれか。ただし、熱はマグカップとお湯の間のみでやりとりされるものとする。マグカップの温度変化がお湯の温度変化より大きいことから、熱容量は、注いだお湯よりマグカップの方が小さいことが分かるが、お湯とマグカップの質量が分からないので、比熱(比熱容量)の大小は分からない。
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