R4年度第1回高認化学基礎大問4解説
大問4【物質量と化学反応式】
問1【ナトリウムイオン$\mathrm{Na^+}$の式量】
ナトリウムイオン$\mathrm{Na^+}$の式量に関する次の文の空欄に当てはまる語句と数値の組合せとして正しいものはどれか。ただし、ナトリウムの原子量を23とする。ナトリウム原子Naが電子を1つ放出するとナトリウムイオンになる。放出した電子の質量は原子の質量に比べて非常に小さいため、無視することができる。したがってナトリウムイオンの式量は23となる。
問2【1.0molの水分子$\mathrm{H_2 O}$】
1.0molの水分子$\mathrm{H_2 O}$に関する記述として正しいものはどれか。ただし、水の分子量を18とし、アボガドロ定数を$6.0 \times 10^{23}$/molとする。① $6.0 \times 10^{23}$個の水分子が含まれる。(よって、間違っている。×)
② 2.0molの水素原子が含まれる。(よって、間違っている。×)
③ 水素原子は酸素原子の2倍の数含まれる。(よって、間違っている。×)
④ すべて水蒸気になると体積は標準状態(0℃、$1.01 \times 10^5$Pa)で22.4Lになる。(よって、間違っている。×)
⑤ 質量は18gである。(正しい。○)
問3【水溶液の密度と質量パーセント濃度】
密度$1.2 \mathrm{g/cm^3}$で質量パーセント濃度が20%の水溶液が100mLある。次の文の空欄に当てはまる数値と語句の組合せとして正しいものはどれか。密度$1.2 \mathrm{g/cm^3}$という値が表しているのは水溶液$1 \mathrm{cm^3} (= 1 \mathrm{mL})$の質量が1.2gであるということなので、100mLの水溶液の質量は120gとなる。この中に溶質が20%含まれているので、溶質の質量は24gとなる。
問4【炭酸水素ナトリウム$\mathrm{NaHCO_3}$の熱分解】
炭酸水素ナトリウム$\mathrm{NaHCO_3}$を加熱すると、次の化学反応式のように熱分解する。$\mathrm{2NaHCO_3} \longrightarrow \mathrm{Na_2 CO_3 + H_2 O + CO_2}$
次の図のように8.4gの炭酸水素ナトリウム(式量84)を蒸発皿に入れ、加熱して完全に反応させると、5.3gの炭酸ナトリウム$\mathrm{Na_2 CO_3}$(式量106)が蒸発皿に生じた。この反応に関する記述として正しいものはどれか。
① 生成した水と二酸化炭素の質量を合計すると$8.4 - 5.3 = 3.1$gになる。(正しい。○)
② この反応において、反応した炭酸水素ナトリウムと生成した炭酸ナトリウムの物質量の比は$2 : 1$である。(よって、間違っている。×)
③ 生成した水は0.050molである。(よって、間違っている。×)
④ 加熱が不十分だと、生成する水の質量は減少してしまう。(よって、間違っている。×)
⑤ 実験に用いた炭酸水素ナトリウムは0.10molである。(よって、間違っている。×)
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