第44条【権力の移行】、第45条【宣誓】、第46条【空位】、第47条【兼任及び兼職の禁止】、第48条【副大統領の任務、任命及び退任】、第49条【兼任及び兼職の禁止(副大統領)】
第3編【行政権】
第1章【大統領】
第44条 共和国大統領の任期は、憲法院による結果の公表から8日以内に行われる宣誓の日に開始し、その日から7年目の満了日に終了する。争いがない場合、憲法院の決定は、管轄権を有する行政当局による結果の公表から7日以内に下される。
争いが生じた場合、憲法院の決定は、結果の公表後6日以上15日以内に下される。
共和国大統領の選挙は、現職大統領の任期満了3か月前までに実施するものとする。
再選のために、いかなる形であれ任期を短縮することはできない。
現職の共和国大統領が候補者となった場合、立候補の公式発表から選挙までの間、命令によって立法権を行使することはできない。必要に応じて、議会の臨時会を召集するものとする。
再選されなかった共和国大統領が任期満了前に死亡し、又はこれに確定的な障害が生じた場合、当選を宣言された大統領は、直ちに就任宣誓を行う。憲法院が結果の宣言を決定しない場合、以下の第46条に従い、暫定大統領を任命するものとする。
選挙結果の公表から現職大統領の任期満了までの間に、選挙又は再選された大統領が死亡し、又はこれに確定的な障害が生じた場合、前述の第43条に定める条件及び期間内で、全ての選挙事務を再開するものとする。
その場合、空位の認定により、共和国大統領職は、以下の第46条の規定に従って任命するものとする。
大統領選挙の結果が公表されてから新しい大統領任期が開始するまでの間、憲法の改正を開始又は完了することはできない。
第45条 共和国大統領は、就任する際に、議会の出席の下で、憲法院において、左手を憲法に添え、右手を国旗の前に掲げて、以下の宣誓を厳粛に行うものとする。:
「共和国大統領に選出された私、(・・・)は、神、祖先及びガボン国民の前で誓います。国民の幸福のために全力を尽くし、あらゆる危害から守ります。憲法及び法の支配を忠実に遵守及び擁護します。民主主義の恩恵、祖国の独立及び領域の完全性を維持します。良心的に職務を遂行し、全ての人に対して公正であります。私は、ここに宣誓します。」
第46条 共和国大統領に一時的な障害が生じて、議会の両議院議長又は政府副大統領の付託により、憲法院がこれを正式に認定した場合、共和国副大統領は、この憲法の第66条、第67条、第68条、第69条、第70条、第71条、第72条、第73条、第145条及び第156条に規定する権限を除いて、共和国大統領の職務を暫定的に執行するものとする。
一時的な障害は45日を超えてはならない。この期間を過ぎた場合、確定的なものとみなす。
いかなる理由であれ、共和国大統領職に空位が生じた場合又は現職に確定的な障害が生じた場合、国民議会議員の3分の2以上の賛成により、その事務局が憲法院に付託したとき、また、閣僚評議会が招集され、閣僚の単純多数決によって政府副大統領が発議するとき、 共和国大統領職は、第66条、第67条、第68条、第69条、第70条、第71条、第72条、第73条、第145条及び第156条に規定する職務を除いて、元老院議長が暫定的に執行する。これに障害が生じた場合は、元老院第一副議長が執行する。いずれの場合も、これらの者は、大統領選挙に立候補することができない。
暫定大統領職に就任する元老院議長は、その就任に先立ち、前述の第50条に規定する条件の下で、宣誓を行うものとする。
空位が生じた場合又は憲法院によって障害が確定的であると宣言された場合、新しい大統領選挙の投票は、憲法院の認定する不可抗力の場合を除いて、空位又は障害の確定性の宣言から30日以上120日以内に行うものとする。
本条の適用に関する手続きは、組織法によって定めるものとする。
第47条 共和国大統領職は、他の公職又は私的な営利活動の遂行と両立しない。
第48条 共和国副大統領は、大統領を補佐する。
共和国大統領は、副大統領を任命及び解任するものとする。
共和国副大統領職はまた、憲法院による大統領選挙の宣言後、あるいは、いかなる理由であれ、大統領職に空位が生じた場合又は大統領に確定的な障害が生じ、憲法院が正式にこれを認定した場合も終了する。
第49条 共和国副大統領職は、他の公職又は私的な営利活動の遂行と両立しない。
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