R6年度第1回高認化学基礎大問5解説
大問5【探究活動(赤ワインのアルコール度数)】
赤ワインにアルコール(エタノール)がどのくらい含まれているのかを調べるための探究活動を行った。赤ワインは、赤ブドウの実をそのまま破砕(実をつぶす)・除伷(実がついている軸の部分を取り除く)して、酵母を加えて発酵させ圧搾(果皮や種などを取り除き搾る)することで作られる。
このため、赤ワインの成分は水やエタノール、アントシアニンなどの赤紫色の色素を含んでいる。
問1【分留(分別蒸留)】
赤ワインの中に含まれる液体成分は、主に水とエタノールである。赤ワインからエタノールを分離する方法として、最も適当なものはどれか。
・分留(分別蒸留)である。
問2【実験器具(蒸留)】
次のア~オの実験器具の中で、問1の方法で使用する実験器具の組合せとして、最も適当なものはどれか。・アとイである。赤ワインからエタノールを分離する操作を行った結果、実験操作の不手際で本来なら無色透明であるエタノールが淡い赤紫色に着色されて分離された。
そこで、次にエタノールに混ざった色素(アントシアニン)を取り除く方法を検討した。
実際に、色素を取り除くのに身近で使用されている物質を加えてしばらく放置した後に、ろ過を行うことで無色透明のエタノールを分離することができた。
なお、アントシアニンは主に炭素と水素と酸素からできている分子で、有機化合物の一種である。
問3【活性炭】
文中の下線部の物質として、最も適当なものはどれか。・冷蔵庫や靴箱の匂いの成分を取り除くために使用する活性炭
問4【計算】
赤ワイン100mLを用いて実験した結果、その中に含まれるエタノールの体積は12mLであった。この結果から、1本750mLの赤ワインに含まれるエタノールの体積として、正しいものはどれか。
・$750 \times \dfrac{12}{100} = 90$(mL)
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