オンライン補習塾の経営戦略。
1 進学塾
学習塾の経営戦略について、ためになる動画がYouTubeにいろいろアップされていたので、自分なりにいろいろ考えたことをメモしておきたい。
個人塾としてオンライン学習塾をやるのであれば、進学塾路線は案外厳しいみたいである。
(1)専門性
まず、中学校から科目が専門的になり、学校の授業ですら各科目専門の先生が実施することになる。
中学受験をしない小学生ならともかく、高校受験や大学受験のための勉強をする中高生を相手にするとなると、一人で全教科をカバーすることは難しい。
あくまで個人塾として経営するなら、数学塾とか英語塾として、専門科目に特化せざるを得ないだろう。
大手は全国の入試問題を分析、研究し、従来の参考書や問題集だけでなく、講義動画の配信やアプリ開発など、教材の開発に大きな投資をしている。
さらに各科目専門の講師を採用、育成して、集団あるいは個別指導に当たらせることができる。
(2)地域性
地元で高校受験の指導をすればよいではないかという考えもあるけれど、よほどの山奥でない限り、地元密着で生き残ってきた塾は、個人塾からフランチャイズまですでに存在している。
彼らには長年蓄積してきたデータやノウハウがあるだろう。
地元の高校の入試問題やその傾向だけでなく、地元の中学にはどんな先生がいて、どんな指導をしていて、どんな定期試験対策をすればよいかまで把握しているかもしれない。
そういう情報は大手であれば、数年間経営を継続できれば収集、分析できるだろう。
個人塾でも老舗の塾なら、長年の蓄積と信用があるだろう。
2 オンライン学習塾
(1)進学塾
オンラインであれば、上記の要因はどのように作用するだろうか。
まず、専門性での競争は激化する。
各科目専門の講師が全国にいる訳で、中には予備校講師レベルのプロもいるだろうし、大学教授レベルの専門家もいるだろう。
次に、オンラインだと地域性がなくなる。
自分は愛知県に住んでいるのに、北海道に住んでいる生徒から問い合わせがあるかもしれない。
愛知県民には、北海道にどんな中学や高校があるのか、名前を聞いたって見当もつかない。
地元の高校受験の情報が欲しければ、オンラインで受講するにしたって、地元の塾の方が都合がよいだろう。
(2)補習塾
あくまで個人塾として、オンラインで全国の生徒を対象にするのであれば、補習塾から始めるのがよいだろう。
もちろん、自身の専門に自信のある講師は、あくまで進学塾として勝負してもよいと思うし、地元が好きな人は地元密着型進学塾として始めてもよいと思う。
しかし僕の場合は、個人的な経歴と価値観から考えてみると、進学塾的な専門性で突き抜ける戦略はとりたくない。
しかし、地元密着路線で既存の塾と生徒をとり合っても仕方ない。
ここは今後ますます過疎化が進む東三河なのだ。
うまくいくかどうか分からないけれど、ネットを駆使して全国の生徒を対象に、補習塾から始めてみよう。
補習塾には補習塾の専門性があるだろう。
経営戦略と言うにはあまりにも拙いけれど、ネット上に散らばる優秀な識者たちの、珠玉の見解をつぎはぎして出した結論である。