第243条【国家警察庁の設置】、第244条【国家警察庁の目的及び職務】、第245条【国家警察庁の指揮】
第14章【国家安全保障】
第４部【国家警察庁】
第243条 国家警察庁を設置する。
２ 国家警察庁の構成は、以下のとおりである。
（a）ケニア警察本部
（b）行政警察本部
３ 国家警察庁は、国家のサービスであり、ケニア全土で職務を執行する。
４ 議会は、本条を十分に実施するための法律を制定しなければならない。
第244条 国家警察庁は、
（a）その構成員について最高水準の職業意識と規律の保持に努めるものとする。
（b）汚職を防止し、透明性と説明責任を促進及び実践するものとする。
（c）人権及び基本的自由の憲法上の基準を遵守しなければならない。
（d）最高水準の能力及び誠実性を備え、人権及び基本的自由と尊厳を尊重する職員を育成する。
（e）幅広い社会との関係を醸成及び促進するものとする。
第245条 国家警察庁に警察総監を設置する。
２ 警察総監は、
（a）下院の同意を得た上で大統領によって任命される。
（b）国家警察庁に対して独立した指揮権を行使し、国家の法律で定められたその他の職務を執行するものとする。
３ ケニア警察本部及び行政警察本部は、それぞれ国家警察庁委員会の勧告に従って大統領が任命した警察副総監が長を務める。
４ 警察庁を所管する閣僚は、警察庁の政策に関する事項について適法に警察総監に指示することができる。ただし、何人も、以下の事項に関して警察総監に指示することはできない。
（a）特定の犯罪の捜査。
（b）特定の者に対する法律の執行。
（c）国家警察庁の構成員の採用、配置、昇進、停職又は解職。
５ 第４項に基づき警察庁を所管する閣僚が警察総監に与える指示、又は第157条第４項に基づき検事総長が警察総監に与える指示は、書面によるものとする。
６ 警察総監の任期は４年とし、再任することはできない。
７ 大統領は警察総監を、以下の理由によってのみ解任することができる。
（a）第６章を含む、この憲法又はその他の法律の重大な違反。
（b）職務の執行中であるか否かを問わない、重大な不正行為。
（c）精神的又は身体的な能力喪失による職務執行の不能。
（d）無能力
（e）破産
（f）その他の正当な理由。
８ 議会は、本条を十分に実施するための法律を制定しなければならない。