第32条【良心、宗教、信条及び意見の自由】、第33条【表現の自由】、第34条【メディアの自由】

第４章【基本的人権】

第32条　すべての人は、良心、宗教、思想、信条及び意見の自由を享受する権利を有する。

２　すべての人は、個人的に又は他の者と共同して、公的又は私的に、礼拝の日の遵守を含む、礼拝、実践、指導又は遵守を通じて、宗教又は信仰を表明する権利を有する。

３　何人に対しても、個人的な信仰又は宗教を理由として、機関、雇用若しくは施設の利用、又はいかなる権利の享受も拒否してはならない。

４　何人も、個人的な信仰又は宗教に反する行為、活動への従事を強制されない。

第33条　すべての人は、以下の内容を含む、表現の自由を享受する権利を有する。

（a）情報又は思想の追求、受領又は伝達の自由

（b）芸術的創作の自由

（c）学問の自由及び科学研究の自由

２　表現の自由の権利は、以下の事項には及ばない。

（a）戦争のためのプロパガンダ

（b）暴力の扇動

（c）ヘイトスピーチ

（d）以下の内容の憎悪の扇動

　（i）民族的扇動、他者の誹謗中傷又は危害を誘因する扇動。

　（ii）第27条第４項に規定される差別事由に基づく扇動。

３　表現の自由の権利を行使する場合、すべての者は、他人の権利及び名誉を尊重しなければならない。

第34条　電子メディア、印刷メディアその他あらゆる種類のメディアの自由及び独立は保障される。ただし、第33条第２項に規定される表現には及ばない。

２　国家は、

（a）放送、出版物の製作若しくは流通又はいかなる媒体による情報の伝達に従事する者に対しても、支配又は干渉してはならない。

（b）意見、見解又は放送、出版若しくは伝達の内容を理由に、何人も罰することはできない。

３　放送及びその他の電子メディアは、以下の内容の免許手続のみに従って、自由に設立することができる。

（a）電波及びその他の信号の配信形態を規制するために必要な手続。

（b）政府、政治的又は商業的利害関係者による支配から独立した手続。

４　すべての国有メディアは、

（a）放送又はその他の通信の編集内容を独立して決定する自由があるものとする。

（b）公平でなければならない。

（c）多様な意見及び反対意見を発表するための公正な機会を提供しなければならない。

５　議会は、以下の内容の組織の設立を規定するために、法律を制定するものとする。

（a）政府、政治的又は商業的利害関係者による支配から独立した組織。

（b）社会のあらゆる部門の利益を反映する組織。

（c）メディアの基準を設定し、その基準の遵守を規制、監視する組織。