第216条【人権・行政裁判委員会】、第217条【委員の任命】、第218条【委員会の職務】

第18章【人権・行政裁判委員会】

第216条　この憲法の施行後、議会の最初の会議が開かれてから６か月以内に、議会の法律により、人権・行政裁判委員会を設置するものとする。以下の者により、構成されるものとする。

（a）人権・行政裁判委員長

（b）人権・行政裁判副委員長２名。

第217条　大統領は、この憲法の第70条に基づき、委員を任命するものとする。

第218条　委員会の職務は、議会の法律によって定められ、以下の任務を含むものとする。

（a）基本的権利及び自由の侵害、不正、汚職、権力の濫用、並びに公務員による公務執行における不公正な処遇に関する申立てを調査すること。

（b）公務委員会、国家の行政機関、軍隊、警察庁及び刑務所の職務に関する申立てを調査すること。それらの業務について、均衡ある構造、採用における全ての者の平等なアクセス、又は公正な管理が実施されていないことに関する限りにおいて、調査するものとする。

（c）個人、民間企業及びその他の機関による慣行及び行為に関する申立てを調査すること。その申立てが、この憲法に基づく基本的権利及び自由の侵害を主張する場合に限るものとする。

（d）本条（a）、（b）及び（c）に該当する場合、以下の公正、適正かつ有効な方法により、是正、修正及び撤回を求める適切な措置を講じること。

　（i）当事者間で交渉及び妥協すること。

　（ii）申立て及びそれに関する調査結果を違反者の上長に報告させること。

　（iii）違反行為又は行動の終了、又は違反手続の廃止若しくは変更を保障する救済措置を求めて、管轄裁判所に訴訟を提起すること。

　（iv）不合理又は越権的な下位の法律又は規則によって違反行為又は行動の正当化が要求される場合、当該法律又は規則の有効性に異議を申し立て、その執行を制限するための訴訟を提起すること。

（e）公務員による汚職及び公金の横領の疑惑のある全ての事案を調査し、その調査結果から、司法長官及び会計検査院長への報告を含む、適切な措置を講じること。

（f）出版物、講演会及びシンポジウムを含む、委員長が決定する方法により、人権及び自由に関する国民教育を行うこと。

（g）その職務の執行について、毎年、議会に報告すること。