第119条【控訴裁判所裁判官の管轄権】、第120条【控訴裁判所裁判官の任期】、第120A条【控訴裁判所裁判官の懲戒に関する手続き】
第5章【連合共和国の司法権、連合共和国高等裁判所、タンザニア本土司法公務委員会、ザンジバル高等裁判所、連合共和国控訴裁判所及び連合共和国特別憲法裁判所】
第5部【連合共和国控訴裁判所】
第119条 控訴裁判所裁判官は、高等裁判所又はいかなる等級の治安判事裁判所においても、いかなる事案も審理する管轄権を有しない。ただし、高等裁判所裁判官が控訴裁判所裁判官に任命された場合、その任命にかかわらず、判決の準備及び言い渡しを完了するまで、又は控訴裁判所裁判官に任命される前に審理を開始した事項に関するその他の業務を完了するまで、高等裁判所においてその職務を執行することができる。そのために、控訴裁判所裁判官に任命される前に有していた管轄権の行使に関する、判決又はその他の決定を言い渡すことは適法であるものとする。ただし、最終的にその判決又は決定が控訴裁判所への上訴によって争われる場合、そのような状況においては、控訴裁判所はその上訴を審理する管轄権を有しないものとする。
第120条 控訴裁判所の全ての裁判官は、65歳に達したときに退官する。ただし、本項の規定は、本条の次項以降の規定に従って適用されるものとする。
2 控訴裁判所の裁判官は、65歳に達したときは、いつでも連合共和国の職務を退職することができる。ただし、大統領がその裁判官を退職させるべきではないと指示した場合は、この限りでない。大統領がそのように指示した場合、大統領の指示が関係する裁判官は、大統領がそのために指定した期間が満了するまで退職してはならない。
3 65歳に達した控訴裁判所裁判官が引き続き在職することが公共の利益に資すると大統領が認め、その控訴裁判所裁判官が書面によって引き続き在職することに同意した場合、大統領は、その指定する期間、その控訴裁判所裁判官が引き続き在職するよう指示することができる。
4 控訴裁判所裁判官が本条の規定によって退官しなければならない年齢に達した場合であっても、控訴裁判所の裁判官の職にあった者は、その年齢に達した後であっても、判決の準備及び言い渡しを完了するまで、又はその年齢に達する前に審理を開始した事項に関するその他の業務を完了するまで、引き続きその職務を遂行することができる。
第120A条 第2項に定める以外の理由による控訴裁判所裁判官の懲戒の手続きは、議会によって制定される法律の定めるところによる。
2 控訴裁判所の裁判官は、その職務の遂行不能(病気若しくはその他の理由による)又は不品行を理由として、解任することができる。この憲法の第110A条第2項及び第3項に規定する高等裁判所裁判官の解任に準じる手続規定に従う場合を除いて、解任されることはない。この目的のために、第110A条第4項の規定は、高等裁判所裁判官に適用されるのと同様に、控訴裁判所裁判官に準用されるものとする。
3 本条の規定は、この憲法の第118条第5項の規定を損なうものではない。