第62条【議会】、第63条【議会の権限】、第64条【立法権】
第3章【連合共和国の立法府】
第1部【議会】
第62条 連合共和国に議会を設置する。連合共和国議会は、大統領及び国民議会の二部によって構成されるものとする。
2 国民議会は、この憲法の第66条に規定する全ての種別の議員で構成され、これらの議員は、全て議会の議員として指定されるものとする。
3 この憲法又はその他の法律の規定に従い、議会の両部によって決定又は実施されなければならない事項がある場合、その事項に関して、議会の議員及び大統領によってそれぞれの権限に従って決定又は実施されなければ、正当に決定又は実施されたとはみなされない。
第63条 大統領は、議会の一部として、この憲法がそのために付与する全ての権限を行使するものとする。
2 議会の第二部は連合共和国の主たる機関であり、国民に代わって、連合共和国政府及びその全ての機関がこの憲法に従ってそれぞれの責任を果たすことを監督し、助言する権限を有する。
3 国民議会は、その職務を遂行するために、以下の事項を行うことができる。
(a)連合共和国の公務に関して、その責任の範囲内にある大臣に質問すること。
(b)国民議会の毎年の予算審議において、各省庁の業績を評価すること。
(c)連合共和国において実施される予定の長期又は短期の計画を審議及び承認し、その計画の実施を規制する法律を制定すること。
(d)実施に立法が必要な場合に、法律を制定すること。
(e)連合共和国が締約国であり、批准を必要とする全ての条約及び協定を審議し、批准すること。
第64条 全ての連合事項及びタンザニア本土に関連するその他の全ての事項に関する立法権は、議会に帰属するものとする。
2 タンザニア・ザンジバルにおける立法権は、連合事項でない全ての事項に関して、代議院に帰属するものとする。
3 代議院の制定した法律が、タンザニア・ザンジバルにおいて議会の立法権の管轄内にある事項に関する場合、その法律は無効とする。同様に、議会の制定した法律が、代議院の立法権の管轄内にある事項に関する場合、その法律は無効とする。
4 議会によって制定されたいかなる事項に関する法律も、以下の規定に従う場合を除いて、タンザニア・ザンジバルには適用されないものとする。
(a)タンザニア本土、あるいはタンザニア・ザンジバルに適用されることが明示されているか、 又はタンザニア・ザンジバルで施行されている法律を置換、修正若しくは廃止する法律。
(b)タンザニア・ザンジバル連合の条文に従い、又はタンザニア本土及びタンザニア・ザンジバルに適用されることを明示した法律に従い、タンザニア本土で以前に施行され、タンザニア・ザンジバルでも施行されている法律を置換、修正又は廃止する法律。
(c)連合事項に関する法律。いかなる法律においても「タンザニア」という用語が用いられる場合、その法律は、本条の規定に含まれる解釈に従い、連合共和国において適用されることを、ここに宣言する。
5 連合事項でないタンザニア・ザンジバルに関する全ての事項に関して、この憲法に基づくザンジバル憲法の適用を損なうことなく、この憲法は、連合共和国全域において効力を有し、その他の法律がこの憲法に含まれる規定と抵触する場合、この憲法が優先し、その他の法律はこの憲法に抵触する範囲において無効とする。