第33条【大統領選挙の被選挙権】、第34条【大統領の任期】、第35条【大統領職の空位】
第4章【行政府】
第1節【大統領及び副大統領】
第33条 以下に該当する者は、大統領として選出される資格を有するものとする。
(a)出生又は血統によりボツワナ市民であること。
(b)30歳に達していること。
(c)国民議会議員として選出される資格を有すること。
2 その他の法律にかかわらず、本条及び第39条においては、以下の通りとする。
(a)「出生による市民」という用語は、市民権法により市民権に関する法律が改正されるより前に、ボツワナ市民になった者のみを含むと理解されるものとする。
(b)出生時に父親がボツワナ市民であったにもかかわらず、ボツワナ国外で出生したことにより、その当時施行されていた市民権に関する法律に基づき、ボツワナ市民として登録されるべきであった者は、血統による市民とみなされる。
第34条 大統領は、本条の規定に従い、この法律の開始後、最初に大統領に就任した日から通算して10年を超えない期間、在任するものとする。
2 大統領は、その任期中、国民議会議員でなかったならば、その選挙資格を失うような事情が生じた場合には、退任するものとする。
3 大統領は、本条第1項に規定する期間が満了したとき、又は国会解散後の次の大統領選挙で選出された者が就任したときに、大統領職を退任するものとする。
第35条 大統領が死亡、辞任又は退任した場合、その日から副大統領が大統領に就任するものとする。
2 大統領職が以下の状況で空位となった場合、大統領の職務は、本条又はこの憲法の第32条に従って新しい大統領が就任するまで、内閣が任命する大臣が遂行するものとする。本条において、副大統領が身体的又は精神的な衰弱のために、その職務を遂行できない旨の首席裁判官の証明書は、それが効力を有する期間に関して確定的なものとし、いかなる裁判所においても疑義を申し立てることはできないものとする。
(a)副大統領がいない状況で空位となった場合。
(b)副大統領がボツワナを不在にしている間、又は身体的若しくは精神的な衰弱のために職務を遂行できない間、空位となった場合。
3 本条第1項又は第2項によって大統領の職務を遂行する者は、副大統領の任命を取り消し、又は国会を解散する大統領の権限を行使することはできないものとする。
4 大統領職が空位となった場合、国民議会は、国会が解散又は閉会されない限り、大統領職が空位となってから7日目に、又は議長が指定するそれよりも前の日に会議を開き、次項以下に規定される方法により、国会法に基づき大統領職に就く者を選出するものとする。
5 本条に基づく大統領選挙において、
(a)議長が会議を主宰し、選挙を実施するものとする。
(b)選挙が実施される国民議会の会議より前に、その選挙において投票権を有する国民議会の議員10人以上により、本人の同意を得て候補者として指名された者でなければ、候補者となることはできないものとする。
(c)選挙において、議長を除く全ての国民議会議員は投票権を有するものとする。
(d)投票権を有する国民議会議員の投票は、特定の議員がどのように投票したかを開示しない方法によって行われ、投票権を有する者の総数の2分の1を超える票を得た者が、大統領当選者として宣言されるものとする。
(e)本条に基づいて大統領に選出された者は、その当選が宣言された日に大統領に就任するものとする。
(f)投票は3回までとする。ただし、議長の見解において、追加の投票を行うことにより、大統領が選出される可能性がある場合はこの限りでない。その場合、さらに2回まで投票を行うことができる。
(g)投票は、いかなる議会の会議においても1回のみ行われるものとする。議長は、2回目以降の投票が行われる会議を、2日以内の適当と思料する日数(会議が休会された日に加えて)休会することができる。
(h)(b)に従って最初の投票のために正当に指名された候補者がいない場合、又は(f)に基づいて許可された回数の投票が行われた後、当選者として宣言された候補者がいない場合、国会は解散され、又はこの憲法の第32条第6項に従って実施された大統領選挙の場合、前の総選挙は無効となるものとする。
6 本条第4項又はこの憲法の第32条第6項に基づく国民議会の会議において、大統領選挙以外の議事を処理してはならない。その会議は、この憲法のその他の規定において、国民議会の会議とはみなさないものとする。
7 議長職が欠員となった場合、又は議長が欠席若しくは病気のために、本条及びこの憲法の第32条第6項によって与えられた職務を執行できない場合、国民議会の副議長がその職務を執行することができる。副議長がいない場合、又は副議長が欠席若しくは病気のためにその職務を執行できない場合には、そのために国民議会が選出する国民議会の議員(大統領若しくは副大統領又は大臣若しくは副大臣を除く)がその職務を執行することができる。