第55条【条約の締結、効力】、第56条【議会の承認が必要な条約】、第57条【大統領の条約締結権、議会及び憲法との関係】

第２編【国家及び国民】

第２章【条約】

第55条　国が締結し、効力を有する条約は、国内法の一部となる。

第56条　以下の事項に関する条約は、共和国大統領が批准する前に、議会の承認を得なければならない。
（1）人権
（2）国家の主権、支配権又は一体性。
（3）国防
（4）国家の財政的義務。

租税を創設、変更若しくは廃止する条約、法律の改正若しくは廃止を必要とする条約、又はその実施のための立法措置を必要とする条約も、議会の承認を得なければならない。

第57条　共和国大統領は、前条に該当しない事項については、議会の事前の承認を得ることなく、条約を締結、批准し、又は加盟することができる。この場合は全て、議会に報告しなければならない。

条約が憲法の規定に影響を与える場合、共和国大統領による批准の前に、憲法改正と同じ手続きで承認しなければならない。

条約の破棄は共和国大統領の権限であり、大統領は議会に報告する責任を負う。議会の承認を要する条約の場合、破棄にはその事前の承認が必要である。

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