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令和5年度第1回高認国語問5【古文】

1 原文

 凡て件の書ども、かならずしも次第を定めてよむにも及ばず。
ただ便にまかせて、次第にかかはらず、これをもかれをも見るべし。

 又、いづれの書をよむとても、初心のほどは、かたはしより文義を解せんとはすべからず。
まづ大抵にさらさらと見て、他の書にうつり、これやかれやと読みては、又さきによみたる書へ立ちかへりつつ、幾遍もよむうちには、始に聞えざりし事もそろそろと聞ゆるやうになりゆくもの也。

 さて、件の書どもを数遍よむ間には、其外のよむべき書どものことも学びやうの法なども、段々に自分の料簡の出来るものなれば、其末の事は一々さとし教ふるに及ばず。

心にまかせて力の及ばむかぎり、古きをも後の書をも広くも見るべく、又簡約にしてさのみ広くはわたらずしても有リぬべし。

【資料(注記)】
(ヨ)初心のほどは、かたはしより文義を云々。
 文義の心得がたきところを、はじめより一々に解せんとしては、とどこほりてすすまぬことあれば、聞えぬところは、まづそのままにて過すぞよき。
 殊に世に難き事にしたるふしぶしをまづしらんとするは、いといとわろし。
ただよく聞えたる所に心をつけて、深く味ふべき也。
こはよく聞えたる事也と思ひて、なほざりに見過せば、すべてこまかなる意味もしられず、又おほく心得たがひの有りて、いつまでも其誤りをえさとらざる事有る也。

(タ)其末の事は一々さとし教ふるに及ばず。
 此こころをふと思ひよりてよめる歌、筆のついでに、
「とる手火も今はなにせむ夜は明けてほがらほがらと道見えゆくを」。

(レ)広くも見るべく、又云々。
 博識とかいひて、随分ひろく見るもよろしきことなれども、さては緊要の書を見ることのおのづからおろそかになる物なれば、あながちに広きをよきこととのみもすべからず。
その同じ力を、緊要の書に用ふるもよろしかるべし。
又、これかれにひろく心を分くるは、たがひに相たすくることもあり、又たがひに害となることもあり。
これらの子細をよくはからふべき也。
(『うひ山ぶみ』より)

2 現代語訳

 全てそれらの書物を、かならずしも順序を決めて読むことはない。
ただ便宜にまかせて、順序にかかわらず、あれこれ読めばよい。

 また、どの書物を読むにしても、最初は、初めから文義を理解しようとしてはならない。
まず、大まかにさらさらと読んで、他の書物に移り、あれこれ読んでは、また前に読んだ書物へ立ち返り、何遍も読むうちに、最初に理解できなかったことも徐々に理解できるようになるものである。

 さて、それらの書物を数遍読むうちに、その他の読むべき書物のことも学問の方法なども、段々に自分の料簡ができるものなので、それ以上のことは一々諭し教えるまでもない。

心にまかせて力の及ぶ限り、古い書物も後世の書物も広く読むべきである。また、簡約してそこまで広く読まなくてもよいだろう。

【資料(注記)】
(ヨ)最初は、初めから文義云々。
 文義の理解しにくいところを、はじめから一つひとつ理解しようとするのは、滞って進まないので、理解できないところは、とりあえずそのままにして通り過ぎる方がよい。
 特に難解なことを節々まで最初から知ろうとするのは、とてもよくない。
ただ、よく理解できるところに気をつけて、深く味わうべきである。
これはよく理解できたことだと思って、なおざりに通り過ぎると、全て細かな意味を知ることができず、また、多くの思い違いもあり、いつまでもその誤りに気づくことができないこともある。

(タ)それ以上のことは一々諭し教えるまでもない。
 そのこころをふと思い寄り、詠んだ歌を筆のついでに、
「手に持っている灯りも、今は何の役に立つというのだろう。夜は明けて徐々に道が見えていくというのに」。

(レ)広く読むべきで云々。
 博識といって、随分広く読むのもよいことではあるけれど、それでは肝心の書物を読むことが自ずからおろそかになるものである。あながち広く読むことはよいとばかりもいえない。
その同じ力を、肝心の書物に用いるのもよいだろう。
また、あれこれ広く心を分けるのは、相互に助けになることもあり、また、互いに害となることもある。
これらの子細をよく考えるべきである。

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