『おっさん陰陽師の友人は元SKE48(1)【竹井カナ編】』第8章
『氷河期世代のおっさんだけど、陰陽師の力で妖怪事件を解決したら、芸能人(元SKE48)の友人ができた件(1)【竹井カナ編】』
第8章 雪雄叔父さん
「お前は大学で何を勉強してきたのかと思えば・・・そんな屁理屈を一生懸命勉強してきたのか?」「屁理屈で結構です。でも、まぁ・・・雪雄叔父さんの与太話もたまには役に立つんですね。巡り巡って、芸能人から依頼が来たんですから。」
「お前・・・与太話とは何だ!我々はあの安倍晴明の末裔なんだぞ。遠縁で傍流だけどな!」
「それについては、根拠となる資料がないんですよ!雪雄叔父さんみたいな、先祖の誰かが捏造したほら話だったらどうするんですか?」
「もういい。おしまいだ、この話は!屁理屈ではお前に敵わん。大したもんだ。まぁ、いいさ・・・一件落着!さぁ飲もう!!」
「一件落着って・・・叔父さんは何もしてないじゃないですか!今日は叔父さんのおごりでお願いしますよ。」
「分かった、分かった!しけた話をするんじゃないよ。お前はそれでも俺の甥っ子か?商売がうまくいかないなら、お前の・・・あれだよ、名古屋の師匠だか先生に教えを乞うたらどうだ。」
「あぁ、あの不動産屋の社長とその取引先の土地家屋調査士の先生ですか。今はまだ、その時ではありません!」
「じゃあ・・・いつだよ?今でしょ!」
「林修先生のものまねはもういいですよ。」
「商売のことは、商売で生き抜いてきた人間に聞くしかないだろうよ。我々は・・・如何せん。陰陽師の末裔でしかないのだよ!」
「叔父さん!そこから話がまたループしちゃうんで、本当にこの話はもうおしまいにしましょう!」
事件は解決したけれど、探偵の仕事でも行政書士の仕事でもない。
それは公的に記録されることなく、当事者の記憶に留まるのみ。
そんなふうに、私の祖先の能力者たちも事件を解決してきたのだろうか?
今回の事件の最大の報酬は、あの竹井カナさんと友だちになれたことなのだ。
こんなことを雪雄叔父さんに正直に話したら、またバカにされるだけだろうけどね(ノ∀`)
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