第44条【選挙、任期、再選】、第45条【候補者の要件】、第46条【投票日、立候補の届出】、第47条【候補者名簿の確定及び公表、選挙人の招集】、第48条【選挙運動の期間、候補者の国内待機】、第49条【憲法裁判所による適正及び公平の確保】、第50条【第1回投票前に候補者の死亡又は永続的な障害が生じた場合】、第51条【第1回投票の最終結果宣言前に候補者の死亡又は永続的な障害が生じた場合】、第52条【第1回投票の最終結果宣言後に候補者の死亡又は永続的な障害が生じた場合】、第53条【最終結果の宣言前又は当選者の就任前に第2回投票の候補者の死亡又は永続的な障害が生じた場合】、第54条【延期による新たな投票日の設定】、第55条【第2回投票の実施】、第56条【第2回投票による当選の宣言】、第57条【選挙手続の適正に関する異議申立て】、第58条【大統領当選者の就任日】
第2編【共和国の諸機関】
第1章【政府機関】
第1節【行政権】
第1款【大統領】
第44条 大統領は、直接普通選挙で2回投票制の多数決によって選出される。任期は7年とし、一度に限り再選することができる。任期は就任日から開始する。第161条及び第162条に定める条件の下で、短縮される場合がある。
第45条 大統領職の候補者は、以下の要件を満たさなければならない。:
・ギニア国籍を有すること。
・ギニア共和国に主たる居住地を有し、市民的及び政治的な権利を享受していること。
・憲法裁判所が設置する、宣誓した医師による多分野合同の委員会により、身体的及び精神的に健康であると認定されること。
・40歳以上80歳以下であること。
・資産に関する宣誓申告書の真正な写しを添付すること。
・憲法及び法律に従い、適法に結成された政党から推薦され、又は必要な後援条件を満たした上で、無所属候補者として立候補すること。
組織法により、本条を適用する条件について定めるものとする。
第46条 大統領選挙の投票は、現職大統領の任期満了日の120日前から90日前までに実施する。
大統領は、選挙管理を担当する独立専門機関と協議した上で、閣僚評議会で決定した政令により、前項に規定する期間内で投票日を定める。
立候補は、投票日の55日前までに、憲法裁判所の書記官室に届け出る。
憲法裁判所が設置する、宣誓した医師による多分野合同の委員会は、立候補の届出締切日から職務を開始する。
第47条 憲法裁判所は、投票日の45日前までに、候補者名簿を確定及び公表する。この公表を受けて、大統領は、閣僚評議会における政令によって選挙人を招集する。
第48条 選挙運動は、大統領令により、投票日の30日前から開始され、投票日の48時間前に終了する。
大統領選挙の候補者は、立候補の届出から最終結果の宣言まで、憲法裁判所が正式に認定した不可抗力の場合を除き、国内で待機しなければならない。
組織法により、本条を適用する条件について定めるものとする。
第49条 憲法裁判所は、選挙運動の適正並びに公共の通信・情報手段へのアクセス及び利用における候補者の平等を、組織法の定める条件の下で確保するものとする。
第50条 第1回投票前に、確定候補者が死亡し、又はこれに永続的な障害が生じた場合、憲法裁判所は、選挙管理を担当する独立専門機関による義務的な付託日から48時間以内に、投票の延期について決定する。
投票が延期された場合、新たな立候補の届出を可能とするために、新たな期限が設けられる。72時間以内に投票手続を再開するものとする。
第51条 第1回投票の最終結果が宣言される前に、第1回投票における最多得票の2人の候補者のいずれかが死亡し、又はこれに永続的な障害が生じた場合、憲法裁判所は、選挙管理を担当する独立専門機関による義務的な付託日から72時間以内に、投票手続の再開を決定するものとする。
第52条 第1回投票の最終結果が宣言された後に、最多得票の2人の候補者のいずれかが死亡し、又はこれに永続的な障害が生じた場合、憲法裁判所は、選挙管理を担当する独立専門機関による義務的な付託日から72時間以内に、投票手続の再開を決定するものとする。
残った候補者が第1回投票で過半数の票を獲得した者である場合、憲法裁判所は、第3位の候補者を第2回投票に参加させることを宣言する。
第53条 最終結果の宣言前に、又は当選者の就任前に、第2回投票における最多得票の候補者が死亡し、又はこれに永続的な障害が生じた場合、 憲法裁判所は、選挙管理を担当する独立専門機関による義務的な付託日から72時間以内に、投票手続の再開を決定するものとする。
第54条 第50条から第53条までに規定される各種の場合において、大統領は、延期決定の日から30日以内に新たな投票日を定める。
第55条 第1回投票における当選者がいない場合、第2回投票日は、第1回投票の最終結果の宣言から21日以内に定める。
選挙運動は、憲法裁判所による第1回投票の最終結果の宣言の翌日から開始され、第2回投票の48時間前の午前0時に終了する。
第2回投票は、第1回投票における最多得票の2人の候補者のみが参加できる。
第56条 第2回投票における最多得票の候補者は、憲法裁判所によって当選者と宣言される。
両候補者の得票数が同数の場合、第1回投票における最多得票の候補者が当選者と宣言される。
第57条 候補者が憲法裁判所の書記官室に、選挙手続の適正に関する異議を申し立てなかった場合、選挙管理を担当する独立専門機関による最初の総集計結果の公表日から72時間以内に、憲法裁判所は、最多得票の候補者を大統領当選者として宣言する。
異議申立てがあった場合、憲法裁判所は、申立ての受理から8日以内に決定を下す。
選挙を有効と決定した場合、その決定によって最終結果が確定する。選挙を無効と決定した場合、その決定から90日以内に新たな選挙を実施するものとする。
第58条 大統領当選者は、現職大統領の任期満了日に就任する。
第50条から第53条までに規定される候補者の死亡、辞退又は永続的な障害により、選挙の実施期間が延長された結果、 現職大統領の任期満了日までに当選者がいない場合、現職大統領は、大統領当選者が就任するまで、その選挙から15日を超えない期間、職務を継続する。
現職大統領が任期満了前に死亡、辞任し、又はこれに永続的な障害が生じた場合、第2回投票の最終結果の宣言後に、大統領当選者が直ちに就任するものとする。
・ギニア共和国憲法(2025)【私訳】へ戻る。