『幽玄鉄道の夜(10)【鳳来三河三石の人食い大猿】』第5章
幽玄鉄道の旅人・草野崇が国民的な人気タレント・コールドサマー冷夏と、道の駅・鳳来三河三石で人食い大猿を目撃する夢を見るの巻
第5章 人食い大猿
草野と冷夏は必死に走り続けた。後ろの方ではトラックよりも大きな大猿たちが、観光客を捕まえては食べているようだ。
大猿たちは、捕まえた人間を骨ごとバリバリ噛み砕いて食べている。
1頭の大猿が二人を追いかけてきた。二人はあっという間に追いつかれ、冷夏は大猿に捕まってしまった。
「キャアアーー!!草野さん!!助けてぇええーーー!!!」
冷夏の叫び声が聞こえる。しかし、草野は後ろを振り返ることなく、全速力で走り続けた。
草野は駅にたどり着くと、そのまま幽玄鉄道に乗り込んだ。
彼は列車の座席に座り、しばらくの間、乱れた呼吸を整えていた。
ようやく呼吸が落ち着き、ふと顔を上げると、彼の前に血まみれの女が立っていた。冷夏だ。
「私を見捨てて、逃げて、生き延びて・・・」
血まみれの冷夏は、草野をにらみつけながら絶叫した。
「許さんぞぉおーー!!許しはせんぞぉおおーーー!!!」
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