介護のパートで学んだこと。
1 介護のお仕事
パート・アルバイトの仕事で、介護関連の仕事をしていると書いたけれど、もう辞めようかと考えている。結局、半年ほどしか続けられなかったけれど、本当にいろいろと勉強になった。
半年と聞いて、「あの大変な仕事を半年も続けたのか」と思う人もいれば、逆に、「たった半年しか続かなかったのか、情けない」と思う人もいると思う。
僕自身は、今となってはこれはこれでよかったのではないかと思っている。
2 介護の仕事の多様性
介護関連の仕事と言っても、ピンからキリまである。何がピンで何がキリかという話ではなく、本当に多種多様なのだと思う。
どのような介護サービス事業にかかわるかで当然違ってくるし、どのような種類の施設なのかでも違ってくるし、どのような主体が運営するどのような性格の施設かでも違ってくると思うし、そこで働く職員の性格で雰囲気が変わってしまうこともある。
たった半年ではまだまだ分からないことばかりではあるけれど、半年かけても分からないことばかりの奥が深い仕事だと思う。
実を言うと、半年経つ前から僕自身の思惑と違うことに気付いていたのだけれど、何だか居心地が悪くはなかったので、今まで続けることができたので、ある意味、今回思い切って辞める決心ができたのは、一つの転機だと思う。
3 高齢者問題で必要となる専門性
思惑と言っても、大した話ではないけれど、一応経験をした上での一つの知見ではあると思うので、ここにメモしようと思う。誤解を恐れずに要約すれば、認知症などで介護を必要とする方々に対する場合、看護師、介護士、福祉士等の資格職の領域であると感じた。
別に、そういう資格がなければ働くことが難しいとか、そういう資格がある人の方が上だとか言いたい訳ではない。
むしろ、介護に限らない一般論でもあるけれど、資格よりも経験と情熱の方が大切だと思う(経験と情熱がある人は勉強熱心なので、大体何らかの資格を持っていたりする)。
ただ、僕自身は高齢者問題を専門とする行政書士を指向していたのだけれど、仮に介護が必要な方をも対象にするならば、そういう医療・福祉系の資格を有するほどの専門性がなければならないと思うに至った。
4 行政書士にできること
要するに、介護が必要な方々にとって必要なのは医療・福祉であり、行政書士としてサポートできるのは、介護が必要になる直前までの高齢者ということになると思う。ただ、ほとんどの人は介護が必要になるまでは自分で何とかしようとするので、多くの人は結局、介護サービスに頼らなければどうにもならなくなってから相談機関に駆け込むのだと思う。
さらに言えば、介護事業者をサポートするコンサルタントになりたければ、社会保険労務士の資格もまた必要になってくる。
僕自身は、別に関連する全部の資格を取得するべきだとは思わない。
医療・福祉の知識が必要であれば医療・福祉系の専門職と連携すればよいと思うし、行政書士の資格だけでは対応できないのであれば、司法書士、社会保険労務士等と連携すればよいと思う。
5 法律論(一種の資格論)に足を取られるのは不毛だけれど、当然の前提知識として留意するべき
このように書くと、任意後見等を専門とする、高齢者問題と向き合っている多くの行政書士の先生方からの異論・反論もあるかもしれない。上記の意見は、唯一の正解がある法律論ではなくて、僕自身の考え方に過ぎないことを注記しておきたい。
追記:よくよく考えると、この種の法律論(一種の資格論)に立ち入ると、話がややこしいだけで実益が全くなく、誤解を生む可能性があるという点では有害でさえあると思うので、やめておきます。
半年経つ前から上記の意見を持つに至ったのだけれど、自分でも今後どうして行けばよいのか分からなくなってしまい、今回ようやく思い切って辞める決心ができたのは、何度も言うように、正に一つの転機だと思う。