2-4-1 名目債務は株式のようなクッションである。
PAPER MONEY
CHRISTOPHER A. SIMS
http://sims.princeton.edu/yftp/PaperMoney/PaperMoneyAER.pdf
下記の文章は、上記のクリストファー・シムズ氏の論文『紙幣』の「2-4-1 名目債務は株式のようなクッションである。」の原文を、英語から日本語に翻訳したものです。
下記の文章を、原文のライセンス(クリエイティブ・コモンズ 表示-継承 3.0 非移植)に従い、同様のライセンス(クリエイティブ・コモンズ 表示-継承 3.0 非移植)により公開します。
I translated PAPER MONEY, CHRISTOPHER A. SIMS, II.4.1. Nominal debt is a cushion, like equity. into Japanese.
This document is licensed under the Creative Commons Attribution-NonCommercial-ShareAlike 3.0 Unported License.
政府債務の実質利益は、名目、実質に関係なく、同じである。
しかしもし名目金利が固定利率の長期名目債務の発行日以後に下降すれば、債務の市場価値は上昇し、異常に高い収益を債務保有者にもたらす。
インフレが期待以上に高率で生じれば、名目債務の実質価値は、その満期にかかわらず、異常な低下を被ることになる。
これらメカニズムは財政状況における予期せぬ変化の衝撃を緩和し得る。
我々は確率論的な世界を生きており、これら二つのメカニズムからの政府債務上の収益にはかなり驚かされる。
図1はアメリカ政府債務の驚きの利得と損失のGDP比を時系列で示したものである。
驚きの利得と損失のGDP比は、財政赤字の年々の変動と同じ変動を示してきた。
それらは未払債務の値の比として示され、驚きの収益率となり、さらに拡大された。
債務が実質であるかのようにアメリカ経済をモデルしても良い近似値を得ることはできない、たとえ最適な財政政策についての多くの文献がそうしていても。
ヨーロッパ南部の国々は現在、ユーロに参加したことにより、公的債務を実質として計算している。
2008-9年の危機は債務を大きく拡大し、名目債務というクッションをそれらの国々では利用できなかった。
ギリシャはすでにその債務をデフォルトし、危機が解消される前に他のEMU南部諸国も同様にそうする可能性が高い。
税制の歪みを利用できるときだけ、税率を安定させる利点がある。
税率の時間経路が高度に変化しやすいと、同様の累積歳入を得る比較的安定的な経路と比較して、より重い損失を生じる。
名目債務、価格伸縮性、費用がかからないインフレによって、歳入を安定化させることは最適であり、ほとんどの財政的ショックを吸収するインフレを許容することができる。
この結論はよく知られており、Siu(2004)とSchmitt-Grohé and Uribe(2001)は、名目的な硬直性があるとき、インフレの変動は高価なものとなり、財政的混乱が非常に大きい場合を除き(Siuが示すように)税率を滑らかにするインフレ使用を少なくする。
第3章3-3のモデルは、この結論が一周期の債務にのみ許されたこれら論文の影響を受けやすいことについて論じている。
債務がより長期であれば、驚きのインフレ経由による課税平滑化の費用はより低価になる。
いかなる場合でも、ヨーロッパ南部諸国の経済状況は「非常に大きな財政的ショック」のケースをおそらく反映している。
・『紙幣』に戻る。
CHRISTOPHER A. SIMS
http://sims.princeton.edu/yftp/PaperMoney/PaperMoneyAER.pdf
下記の文章は、上記のクリストファー・シムズ氏の論文『紙幣』の「2-4-1 名目債務は株式のようなクッションである。」の原文を、英語から日本語に翻訳したものです。
下記の文章を、原文のライセンス(クリエイティブ・コモンズ 表示-継承 3.0 非移植)に従い、同様のライセンス(クリエイティブ・コモンズ 表示-継承 3.0 非移植)により公開します。
I translated PAPER MONEY, CHRISTOPHER A. SIMS, II.4.1. Nominal debt is a cushion, like equity. into Japanese.
This document is licensed under the Creative Commons Attribution-NonCommercial-ShareAlike 3.0 Unported License.
2-4-1 名目債務は株式のようなクッションである
決定論的な安定した国家では、投資家は債務保有の実質価値にインフレが及ぼす影響を十分に補うほどに高い名目金利を要求する。政府債務の実質利益は、名目、実質に関係なく、同じである。
しかしもし名目金利が固定利率の長期名目債務の発行日以後に下降すれば、債務の市場価値は上昇し、異常に高い収益を債務保有者にもたらす。
インフレが期待以上に高率で生じれば、名目債務の実質価値は、その満期にかかわらず、異常な低下を被ることになる。
これらメカニズムは財政状況における予期せぬ変化の衝撃を緩和し得る。
我々は確率論的な世界を生きており、これら二つのメカニズムからの政府債務上の収益にはかなり驚かされる。
図1はアメリカ政府債務の驚きの利得と損失のGDP比を時系列で示したものである。
驚きの利得と損失のGDP比は、財政赤字の年々の変動と同じ変動を示してきた。
それらは未払債務の値の比として示され、驚きの収益率となり、さらに拡大された。
債務が実質であるかのようにアメリカ経済をモデルしても良い近似値を得ることはできない、たとえ最適な財政政策についての多くの文献がそうしていても。
ヨーロッパ南部の国々は現在、ユーロに参加したことにより、公的債務を実質として計算している。
2008-9年の危機は債務を大きく拡大し、名目債務というクッションをそれらの国々では利用できなかった。
ギリシャはすでにその債務をデフォルトし、危機が解消される前に他のEMU南部諸国も同様にそうする可能性が高い。
税制の歪みを利用できるときだけ、税率を安定させる利点がある。
税率の時間経路が高度に変化しやすいと、同様の累積歳入を得る比較的安定的な経路と比較して、より重い損失を生じる。
名目債務、価格伸縮性、費用がかからないインフレによって、歳入を安定化させることは最適であり、ほとんどの財政的ショックを吸収するインフレを許容することができる。
この結論はよく知られており、Siu(2004)とSchmitt-Grohé and Uribe(2001)は、名目的な硬直性があるとき、インフレの変動は高価なものとなり、財政的混乱が非常に大きい場合を除き(Siuが示すように)税率を滑らかにするインフレ使用を少なくする。
第3章3-3のモデルは、この結論が一周期の債務にのみ許されたこれら論文の影響を受けやすいことについて論じている。
債務がより長期であれば、驚きのインフレ経由による課税平滑化の費用はより低価になる。
いかなる場合でも、ヨーロッパ南部諸国の経済状況は「非常に大きな財政的ショック」のケースをおそらく反映している。
・『紙幣』に戻る。