第1章 導入
PAPER MONEY
CHRISTOPHER A. SIMS
http://sims.princeton.edu/yftp/PaperMoney/PaperMoneyAER.pdf
下記の文章は、上記のクリストファー・シムズ氏の論文『紙幣』の「第1章 導入」の原文を、英語から日本語に翻訳したものです。
下記の文章を、原文のライセンス(クリエイティブ・コモンズ 表示-継承 3.0 非移植)に従い、同様のライセンス(クリエイティブ・コモンズ 表示-継承 3.0 非移植)により公開します。
I translated PAPER MONEY, CHRISTOPHER A. SIMS, I. INTRODUCTION into Japanese.
This document is licensed under the Creative Commons Attribution-NonCommercial-ShareAlike 3.0 Unported License.
ヨーロッパ各国の財政政策の政策的含意のために、欧州の銀行を監督するための欧州中央銀行の政策と提案は、激しい論争の中心である。
アメリカと日本は、平時においては前例のない比率で債務を蓄積しており、最終的にはインフレを引き起こすのではないかと心配する者もいる。
現在、ほとんどの中央銀行は準備預金に金利を支払っており、それは政府の有利子債務の一部である。
これらの事実が明らかにすることは、金融政策と財政政策は共に結束されており、無利子のハイパワードマネー、「貨幣乗数」、物価水準と貨幣量の間の堅い関係を想定した従来のマクロモデルは、通貨政策を議論するためのフレームワークとしては不十分であるということである。
物価水準の財政理論、FTPLの先行研究は、金融政策と財政政策を統合し、財政政策が物価水準の決定要因であること、唯一の決定要因とさえ言えることを説示する。
この領域における最初の論文は、テクニカルなものだと思われたかもしれない。
その論文が示したことは、政府予算制約が適切に考慮されれば、動的一般均衡における物価水準が一意に存在するための条件が、従来のモデルから導かれるものと異なるということである。
それはまた難解なものだと思われたかもしれない。
それは、近現代史における富裕な経済においては観察されたことがないと1990年代には考えられていた政策構成について、従来の分析に最も強力に疑義を呈したのである。
この論稿は、FTPLを地に足のついたものとする試みである。
FTPL分析からのいくつかの結論を引用し、それをどのようにして通貨政策の議論に適用するのかを示すことから始めよう。
その後、FTPLを説明する一対の簡単なモデルを提供しそれを使って、論稿の初期に使用される結論がどのように導出されたのかを明らかにし、いまだに経済学者間で循環しているFTPLに関する異議と誤謬のいくつかに反論したい。
・『紙幣』に戻る。
http://sims.princeton.edu/yftp/PaperMoney/PaperMoneyAER.pdf
下記の文章は、上記のクリストファー・シムズ氏の論文『紙幣』の「第1章 導入」の原文を、英語から日本語に翻訳したものです。
下記の文章を、原文のライセンス(クリエイティブ・コモンズ 表示-継承 3.0 非移植)に従い、同様のライセンス(クリエイティブ・コモンズ 表示-継承 3.0 非移植)により公開します。
I translated PAPER MONEY, CHRISTOPHER A. SIMS, I. INTRODUCTION into Japanese.
This document is licensed under the Creative Commons Attribution-NonCommercial-ShareAlike 3.0 Unported License.
第1章 導入
多くの国々における中央銀行は2008年以降、かつて「ハイパワードマネー」と呼ばれたものを急速に拡大しながらも、インフレを引き起こすことなく、そのバランスシートを大きく拡張してきた。ヨーロッパ各国の財政政策の政策的含意のために、欧州の銀行を監督するための欧州中央銀行の政策と提案は、激しい論争の中心である。
アメリカと日本は、平時においては前例のない比率で債務を蓄積しており、最終的にはインフレを引き起こすのではないかと心配する者もいる。
現在、ほとんどの中央銀行は準備預金に金利を支払っており、それは政府の有利子債務の一部である。
これらの事実が明らかにすることは、金融政策と財政政策は共に結束されており、無利子のハイパワードマネー、「貨幣乗数」、物価水準と貨幣量の間の堅い関係を想定した従来のマクロモデルは、通貨政策を議論するためのフレームワークとしては不十分であるということである。
物価水準の財政理論、FTPLの先行研究は、金融政策と財政政策を統合し、財政政策が物価水準の決定要因であること、唯一の決定要因とさえ言えることを説示する。
この領域における最初の論文は、テクニカルなものだと思われたかもしれない。
その論文が示したことは、政府予算制約が適切に考慮されれば、動的一般均衡における物価水準が一意に存在するための条件が、従来のモデルから導かれるものと異なるということである。
それはまた難解なものだと思われたかもしれない。
それは、近現代史における富裕な経済においては観察されたことがないと1990年代には考えられていた政策構成について、従来の分析に最も強力に疑義を呈したのである。
この論稿は、FTPLを地に足のついたものとする試みである。
FTPL分析からのいくつかの結論を引用し、それをどのようにして通貨政策の議論に適用するのかを示すことから始めよう。
その後、FTPLを説明する一対の簡単なモデルを提供しそれを使って、論稿の初期に使用される結論がどのように導出されたのかを明らかにし、いまだに経済学者間で循環しているFTPLに関する異議と誤謬のいくつかに反論したい。
・『紙幣』に戻る。