第2章 FTPLについての非公式な説明
FISCAL POLICY, MONETARY POLICY AND CENTRAL BANK INDEPENDENCE
CHRISTOPHER A. SIMS
http://sims.princeton.edu/yftp/JacksonHole16/JHpaper.pdf
下記の文章は、上記のクリストファー・シムズ氏の論文『財政政策、金融政策そして中央銀行の独立性』の「第2章 FTPLについての非公式な説明」の原文を、英語から日本語に翻訳したものです。
下記の文章を、原文のライセンス(クリエイティブ・コモンズ 表示-継承 3.0 非移植)に従い、同様のライセンス(クリエイティブ・コモンズ 表示-継承 3.0 非移植)により公開します。
I translated FISCAL POLICY, MONETARY POLICY AND CENTRAL BANK INDEPENDENCE, CHRISTOPHER A. SIMS, II. INFORMAL DESCRIPTION OF THE FISCAL THEORY OF THE PRICE LEVEL into Japanese.
This document is licensed under the Creative Commons Attribution-NonCommercial-ShareAlike 3.0 Unported License.
物価というものは、経済における通貨の財との交換比率であると同時に、ドル建て有利子政府負債の財との交換比率でもある。
インフレは、20ドルの請求書を減価するのと同じように、10000ドルの期限が到来した国債も減価する。
ほとんどの富裕な経済では、有利子政府負債は通貨よりも価値がある。
有利子政府債務の存在を無視した単純なモデルでは、物価は貨幣量によってコントロールできると考えられる。
人々は通貨を有するが、それは金利を生まないので、売買等取引をするのに便利であるがゆえに所有する。
政府はドルという貨幣量をコントロールすることはできるが、人々が取引目的で所有したがる貨幣の均衡がもたらす現実の貨幣価値をコントロールすることはできない。
金融政策はドルという貨幣量をコントロールし、貨幣量と人々が所有したがる現実の取引残高との比率が物価を決定する。
有利子名目債務をこの構図に取り込むと、話は当然より複雑になる。
なぜならば、人々は有利子債務を取引に便利だからではなく主に金利のために所有するからだ。
財政政策は、どれだけの現実の資源がサービスの提供と年金の支払いのために将来利用可能か決することにより、名目政府債務が投資としていかに魅力的であるかに影響を与える。
将来のプライマリーバランスの黒字の増加は名目債務をより魅力的なものとし、従って需要を減らしてデフレ圧力を生じる。
名目金利の下降は、もし将来の黒字の増加とともに生じれば、デフレ圧力を取り除くことはできないが遅らせることはできる。
名目債務の増加は政府の赤字を通して生じ、そして赤字の理由に依存して、名目債務の増加は同時に将来の債務償還についての信頼を変化させ、そのことは債務残高に影響を与える。
赤字はまた、金融政策の反応を通して金利の変動を導くかもしれない。
それゆえに、FTPLは、政府債務、あるいは一連の名目的な赤字が物価を決定するという概念を、貨幣量が物価を決定するという概念と単純に置き換えることができるものではない。
しかし、相互に作用する財政金融政策が良い結果あるいは悪い結果をもたらす全ての可能性を展開することは、ここでの目的ではない。
その代わりに、特定の政策問題のリストへと進んで、有利子政府債務を無視するマネタリストあるいはニューケインジアンのモデルの枠組みから踏み出し、どのような考察が有用か見ていく。
・『財政政策、金融政策そして中央銀行の独立性』に戻る。
CHRISTOPHER A. SIMS
http://sims.princeton.edu/yftp/JacksonHole16/JHpaper.pdf
下記の文章は、上記のクリストファー・シムズ氏の論文『財政政策、金融政策そして中央銀行の独立性』の「第2章 FTPLについての非公式な説明」の原文を、英語から日本語に翻訳したものです。
下記の文章を、原文のライセンス(クリエイティブ・コモンズ 表示-継承 3.0 非移植)に従い、同様のライセンス(クリエイティブ・コモンズ 表示-継承 3.0 非移植)により公開します。
I translated FISCAL POLICY, MONETARY POLICY AND CENTRAL BANK INDEPENDENCE, CHRISTOPHER A. SIMS, II. INFORMAL DESCRIPTION OF THE FISCAL THEORY OF THE PRICE LEVEL into Japanese.
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第2章 FTPLについての非公式な説明
FTPLは一つのシンプルな考えに基づいている。物価というものは、経済における通貨の財との交換比率であると同時に、ドル建て有利子政府負債の財との交換比率でもある。
インフレは、20ドルの請求書を減価するのと同じように、10000ドルの期限が到来した国債も減価する。
ほとんどの富裕な経済では、有利子政府負債は通貨よりも価値がある。
有利子政府債務の存在を無視した単純なモデルでは、物価は貨幣量によってコントロールできると考えられる。
人々は通貨を有するが、それは金利を生まないので、売買等取引をするのに便利であるがゆえに所有する。
政府はドルという貨幣量をコントロールすることはできるが、人々が取引目的で所有したがる貨幣の均衡がもたらす現実の貨幣価値をコントロールすることはできない。
金融政策はドルという貨幣量をコントロールし、貨幣量と人々が所有したがる現実の取引残高との比率が物価を決定する。
有利子名目債務をこの構図に取り込むと、話は当然より複雑になる。
なぜならば、人々は有利子債務を取引に便利だからではなく主に金利のために所有するからだ。
財政政策は、どれだけの現実の資源がサービスの提供と年金の支払いのために将来利用可能か決することにより、名目政府債務が投資としていかに魅力的であるかに影響を与える。
将来のプライマリーバランスの黒字の増加は名目債務をより魅力的なものとし、従って需要を減らしてデフレ圧力を生じる。
名目金利の下降は、もし将来の黒字の増加とともに生じれば、デフレ圧力を取り除くことはできないが遅らせることはできる。
名目債務の増加は政府の赤字を通して生じ、そして赤字の理由に依存して、名目債務の増加は同時に将来の債務償還についての信頼を変化させ、そのことは債務残高に影響を与える。
赤字はまた、金融政策の反応を通して金利の変動を導くかもしれない。
それゆえに、FTPLは、政府債務、あるいは一連の名目的な赤字が物価を決定するという概念を、貨幣量が物価を決定するという概念と単純に置き換えることができるものではない。
しかし、相互に作用する財政金融政策が良い結果あるいは悪い結果をもたらす全ての可能性を展開することは、ここでの目的ではない。
その代わりに、特定の政策問題のリストへと進んで、有利子政府債務を無視するマネタリストあるいはニューケインジアンのモデルの枠組みから踏み出し、どのような考察が有用か見ていく。
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