私的不動産学入門。
1 不動産
不動産について一度私見をまとめたいと考えていたのだけれど、あまりにも奥が深い分野なので、どのような記事を書けばよいのか見当がつかなかった。以前、少しだけ不動産について解説した記事を書いたことはあるけれど。
・新品と中古の経済学。:https://tanakah17191928.blogspot.com/2017/12/blog-post_18.html
網羅的で完全なものなどとても書けないので、個人的に興味があることを徒然なるままに書こうかと思う。
2 不動産投資
不動産の話題と言えば、不動産投資が最初に思い付く。不動産でお金を稼ぐには、値上がりする見込みがある物件を安く買って、タイミングを見て高く売るか、賃貸物件を購入して家賃収入を期待するか。
投資目的でマンションを購入するのであれば、値下がりしにくい好立地の物件の方がよい。
賃貸物件からの家賃収入を期待するにしても、駅から近い好立地な方が、入居者が入りやすいだろう。
3 交換価値と使用価値
経済学的に考えると、物件の価値には、交換価値と使用価値がある。交換価値は、売買するときに決められる価格、使用価値は、それを使用することによって得られる満足度である。
投資目的であればまずは交換価値に着目し、値上がりする、あるいは値下がりするにしてもその程度がましな物件を探すことになる。
使用価値に着目すれば、極端な話、交換価値などどうでもいいという話になる。
将来交換価値が0になることが分かっていたとしても、どうしてもその物件を購入して住みたい事情があるのであれば、本人がそれで満足なら好きにさせるしかない。
4 耐用年数
不動産を経済学的に考えるのであれば、その耐用年数に着目するべきである。マンションの場合は50年以上、一般的には70~80年、適切な時期に修繕するなど管理がしっかりしていれば100年もつと言う人もいる。
「マンションは管理を買え」という格言は、耐用年数に着目しても真である。
住民及び理事会の意識が高く、管理会社も真面目で、管理費や修繕積立金が適切に設定されて、マンションの維持と管理をみんなが真剣に考えているかである。
普通の木造家屋の場合は約30年、これも適切な時期に修繕すれば、もう数十年延命できるかもしれない。
20~30年も経つと、外壁や屋根の塗装がはがれて、放置すれば部材が傷んで雨漏りすることもある。
数十年ごとに修繕する必要があるけれど、数十年ごとに数十万円、傷みがひどいと数百万円必要になる。
数十年のローンで家を建てて、ローンを完済した頃には定年退職、退職金の大部分を使って古くなってしまった家の補修、改築、建替えをするというのは、よくある話である。
5 得か損か
投資ではなく、自分が住むために不動産を購入するのであれば、何年住めば元が取れるかを考えればよいと思う。例えば、賃貸ではなく購入してしまえば、月々数万円の家賃を支払う必要がなくなる。
購入価格、月々の支払いが安くなる分が分かれば、計算できるだろう。
固定資産税、都市計画税、管理費、修繕積立金、ローンを組むなら金利と毎月の返済額・・・いろいろ考えないといけないけれど、不動産が好きなら逆に楽しいだろう。
ただ、気を付けなければいけないのは、購入してしまうと簡単に売却して引っ越しできないし、そういうときに急いで売却すると損することになるだろう。
転勤や転職等で引っ越しする可能性がある間は、賃貸の方がよい。
6 不動産法
不動産法という名前の法律はない。ただ、不動産に関連する法律を集めて、それらを総称して不動産法と呼ぶことがある。
どんな法律があるのか、そしてそれら法律について解説する気はないので、興味がある人は調べてみるとよい。
日本は資格王国だけれど、不動産に関する資格もたくさんある。
そのような不動産に関する資格で出題される法律が、まさに不動産法である。
不動産と資格に興味がある人は、資格試験の勉強から入ってもよいかもしれない。
・日本の不動産に関する資格一覧(ウィキペディア)
7 不動産と財産権
不動産と言うと、投資の話や法律の話を思い付くかもしれないけれど、不動産と政治は切っても切れない関係にある。日本のように誰でも、外国人でも、他の財と同じように完全な所有権を取得できる国もある。
外国人は不動産を購入できない国もある。
外国人はおろか、国民でさえ完全な所有権を取得できない国もある(不動産は国家が独占し、国民が取得できるのは使用権だけ)。
一時期、どこかの地方で外国人に土地をたくさん買われて、話題になったことがある。
このままでは日本が地方から、外国に侵食されると騒ぐ識者さえいた。
真相はよく知らないけれど、日本に不動産を所有することを自慢したい外国人が、よく分からずに購入していたのではないかと解説する人がいた。
よく考えれば、購入するうま味があれば、現地の人や業者が先に買い占めるのではないだろうか。
8 不動産の政治学
日本では憲法で財産権が保障され、諸々の法制度によって国民は、不動産の完全な所有権を取得できることになっているが、よくよく考えると、それは絶対的なものではなく相対的なものである。特別の場合には民間の土地を収用することは今の制度でも可能だし、今ある法律を変えれば、政府はもっと無茶苦茶なことができる。
例えば、特別の場合には固定資産税を滅茶苦茶高くできるように法改正して、特定の不動産の固定資産税を滅茶苦茶高くすれば、所有者はひとたまりもないだろう。
上記の固定資産税の話は極端な例で実際にはあり得ないという人もいるかもしれないけれど、実際、特定空き家を放置していると固定資産税が高くなるような法律が最近できたのである(空家対策特別措置法)。
9 不動産の経済学
最近は、少子高齢社会の到来、人口減少で不動産が余って値下がりするとよく言われる。不動産が「負動産」になるなんてあおる人もいる。
将来どうなるかなんてよく分からないけれど、不動産の不はどこまでいっても「不思議」の不なのである。
オチが弱いけれど、この記事はここまでとしたい。