群・環・体。
1 代数学は難しい
Twitterで、「$x^2 - x$を因数分解しなさい」という問題への、$(x - \sqrt{x})(x + \sqrt{x})$という中学生の解答に対してどのように採点するべきか、いろいろな意見がツイートされていた。数学専攻の方々から、このレベルまで理解できなければ、中学レベルの数学と言えども中学生がたまたま放った変化球に対して、適切な対応ができないだろうという厳しい意見もあった。
・https://twitter.com/genkuroki/status/1216607733123702786
数学専攻の方々の見解が難し過ぎて、代数学の単位をかろうじて取得できただけの私は、いろいろ検索してようやく何となく理解できた。
という訳で、代数学の基本について自分なりに整理しておきたい。
2 群・環・体
小学校の算数から高校数学まで、私たちが普通に使っている数には、例えば、整数、小数、分数などがある。それらを足したり引いたり、掛けたり割ったりして計算できるし、それは当たり前のことだとみんな思っている。
そういう数や演算について、より抽象的に、もちろん数学なので簡潔かつ厳密に考察するのが、代数学の群とか環とか体である。
環の具体例の第一は、整数の全体$\mathbb{Z}$である(整数環)。
体の具体例としては、有理数の全体$\mathbb{Q}$(有理数体)、実数の全体$\mathbb{R}$(実数体)、複素数の全体$\mathbb{C}$(複素数体)などがある。
・群の公理、環(かん)、体(たい)(物理のかぎしっぽ)
・イデアルを捕まえろ (4) 複素数Cのイデアル!?(YouTube)
「ある性質を満たす代数系を群と呼び、その中で、さらに特定の性質を満たす代数系を環と呼ぶ。
環の中で、さらに特定の性質を満たすものを体と呼ぶ。」
・群・環・体(大人になってからの再学習)
下記の記事も参考になりました。
・いまさら聞けない?群と体と環の関係とは〜代数に憑かれた男たちと、代数に疲れた私と〜(象が転んだ)
・代数学の基本|群・環・体の定義と具体例をゼロから解説(あーるえぬ|数学のあれこれ)
3 一意分解整域(UFD)と因数分解
整域とは、可換環で、単位元を持ち、零元以外に零因子を持たない環である。・イデアルを捕まえろ (3) 定数倍写像とイデアル(YouTube)
整域の具体例としては、整数環、多項式環などがある。
・可換環をのぞきこむ (10) 多項式環からの写像(YouTube)
・整域・整数の剰余類の環(物理のかぎしっぽ)
・一意分解整域(数学精進)
・一意分解環、代数的整数、ガウス整数(ウィキペディア)
・https://twitter.com/genkuroki/status/1216735018006937605
・https://twitter.com/genkuroki/status/1216743019405135873
4 零環
ようやく零環が理解できるようになった気がする。・零環(ウィキペディア)
・環(数学)(ニコニコ大百科)
・数学修士が語る数学科の世界が異世界だった・・・!!(YouTube)
・【数学】数学修士が衝撃暴露!?お前らは〇をごまかしてきたんだ!!(YouTube)
・可換環をつくる (4) 1点からなる可換環!?(YouTube)