十進法と二進法。
1 十進法
我々が普段使っている数字は十進法である。1、2、3、4、5、6、7、8、9まで数えると、次の数字は位が上がって10となる。
なぜ十進法になったのか、一般的には人間の手足の指の本数に由来すると説明される。
両手指で数えていって、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10までいったらワンセットということだろう。
高校数学まで自然数は正の整数と教えられ、0は含まれない。
大昔の人類は何かを数えるとき1から数えたであろうし、今でも子どもが数を覚えるのは1、2、3、・・・と1から順番にだろう。
0は発見される必要があったのである。
2 二進法
僕が高校生だった頃、パソコンもインターネットも普及する前だったので、二進法の実用性など意識することはなかった。しかし、今となっては二進法の学習は、最も実用的な数学の一つと言ってもよいだろう。
二進法では、1まで数えると、次の数字は位が上がって10となる。
十進数の0は二進数の0。
十進数の1は二進数の1。
十進数の2は二進数の10。
十進数の3は二進数の11。
十進数の4は二進数の100。
十進数の5は二進数の101。
十進数の6は二進数の110。
十進数の7は二進数の111。
十進数の8は二進数の1000。
$\vdots$
十進数の255は二進数の11111111。
よって、1バイト=8ビットで256通りの値を表現できる。
3 コンピュータサイエンス
コンピュータの世界は二進法で、データや通信の内容は0と1の記号で表現され、それが保存されたり送受信されたりする。そもそもコンピュータは、原理的には電気信号の入り切りで実現されている。
電圧がかかっているかいないか、電流が流れているかいないか。
部屋の電灯のスイッチを入れれば点灯するし、消せば消灯する。
部屋のスイッチは人間が手で入り切りするけれど、このスイッチの入り切りを電気的・機械的に実現したものがリレーという装置である。
真空管、そして半導体の発明によりこのようなスイッチが超小型化され(トランジスタなど)、小型で高性能のコンピュータが開発されるようになった。
集積回路の小型化・高性能化こそ、現代社会を支えるコンピュータやネットワーク等、情報通信技術の発展のコアであったと言ってもよいと思う。
・第1回 半導体とは何か?人類の生活を激変させた半導体のすごさを解説【科学技術】(YouTube)