第17条【社会政策】

第２章【国家政策の基本目的及び指導原則】

第17条　国家の社会秩序は、自由、平等、正義の理念に立脚する。

２　社会秩序を促進するため

（a）すべての国民は、法の下に、権利、義務、機会の平等を有する。

（b）人間の尊厳を認めて、これを維持し、向上しなければならない。

（c）政府の行為は人道的でなければならない。

（d）いかなる形であれ、共同体の利益以外の理由で、人間又は天然資源を搾取することは、防止しなければならない。

（e）裁判所の独立性、公平性、完全性、そしてその利用が容易であることを保障し、維持しなければならない。

２　国家は、以下の事項を保障するため、その政策の方針を定めるものとする。

（a）すべての国民は、いかなる集団にも差別されることなく、適切な雇用のための十分な機会を保障され、適切な生計手段を確保する機会を持つこと。

（b）労働条件が公正かつ人道的であること、余暇や社会的、宗教的、文化的生活のための十分な施設があること。

（c）雇用されているすべての人の健康、安全、福祉が守られ、危険にさらされたり虐待されたりしないこと。

（d）すべての人に適切な医療や健康施設があること。

（e）性別その他の理由で差別されることなく、同一労働同一賃金が保障されること。

（f）児童、青少年を、いかなる搾取からも、また道徳的及び物質的な放置からも保護すること。

（g）正当な理由又はその他必要な条件による公的扶助のための規定を設けること。

（h）家庭生活の発達と促進を奨励すること。