第６条【司法権】

第１章【総則】

第６条　連邦の司法権は、連邦のために設置された、本条に係る裁判所に帰属する。

２　各州の司法権は、この憲法が定めるところにより、各州のために設置された、本条に係る裁判所に帰属する。

３　連邦及び各州のためにこの憲法が設置する、本条第５項（a）から（1）までに定める裁判所は、ナイジェリアにおける唯一の上級記録裁判所とする。そして、国民議会又は州議会が特別に定める場合を除き、各裁判所は上級記録裁判所のすべての権限を有するものとする。

４　本条の前項までの規定は、以下の事項を妨げないよう解釈されるものとする。

（a）国民議会又は州議会が、本条に係る裁判所以外に、高等裁判所の管轄に属する下級裁判所を設置すること。

（b）国民議会又は州議会が、設立する権限を有し又は設立させた裁判所で、必要のないものを廃止すること。

５　本条に係る裁判所は以下のとおりである。

（a）ナイジェリア最高裁判所

（b）控訴裁判所

（c）連邦高等裁判所

（d）連邦首都地区Abuja高等裁判所

（e）各州高等裁判所

（f）連邦首都地区Abujaイスラム法控訴裁判所

（g）各州イスラム法控訴裁判所

（h）連邦首都地区Abuja慣習法控訴裁判所

（i）各州慣習法控訴裁判所

（j）国民議会が法律を制定することができる事項について、裁判権を行使することが法律で認められているその他の裁判所

（k）各州議会が法律を制定することができる事項について、第一審又は控訴審で裁判権を行使することが法律で認められているその他の裁判所

６　本条の前項までの規定によって与えられた司法権は

（a）この憲法に本項と矛盾する規定があろうとも、裁判所に固有の権限及び拘束力すべてに及ぶものとする。

（b）ナイジェリアにおける個人間、政府又は官憲と個人との間のすべての事項、及び当該個人の民事上の権利義務に関するあらゆる問題の決定のために、すべての訴訟手続に及ぶものとする。

（c）この憲法に特別の定めのある場合を除いては、官憲又は個人の作為あるいは不作為、法律もしくは司法判断が、この憲法の第２章に定める国家政策の基本目的及び指導原則に合致するかについての、いかなる問題もしくは疑問にも及ばないものとする。

（d）司法権は、本条が施行される日以降、1966年1月15日以降に制定された既存の法律に関する訴訟手続については、当該法律を制定した官憲又は個人の適性に関する問題もしくは疑問についての決定に、及ばないものとする。

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