第５条【行政権】
第１章【総則】
第２部【ナイジェリア連邦共和国の権限】
第５条 この憲法の規定に従い、連邦の行政権は
（a）大統領に帰属する。上記の国民議会が制定する法律の規定に従い、大統領が直接行使するか、又は副大統領、連邦政府の国務大臣もしくは公務員を通して行使するものとする。
（b）この憲法、国民議会が制定したすべての法律、及び国民議会が当面法律を制定する権限を有するすべての事項について、その執行と維持に及ぶものとする。
２ この憲法の規定に従い、各州の行政権は
（a）各州の知事に帰属する。上記の州議会が制定する法律の規定に従い、知事が直接行使するか、又は副知事、州政府の委員若しくは公務員の通して行使するものとする。
（b）この憲法、州議会が制定したすべての法律、及び州議会が当面法律を制定する権限を有するすべての事項について、その執行と維持に及ぶものとする。
３ 本条第２項の規定により各州に帰属する行政権は、以下に該当しないように行使されるものとする。
（a）連邦の行政権の行使を妨げ、又は損なうこと。
（b）連邦政府のその州における資産又は投資を危険にさらすこと。
（c）ナイジェリア連邦政府の存続を危険にさらすこと。
４ 本条の前項までの規定にかかわらず
（a）大統領は、国民議会両院の合同会議の決議による制裁の場合を除き、連邦と他国との間に戦争状態を宣言してはならない。
（b）上院の事前の承認がある場合を除き、連邦軍の兵士をナイジェリア国外へ派遣し戦闘任務に就かせてはならない。
５ 本条第４項の規定にかかわらず、大統領は、国家の安全が差し迫った脅威又は危険にさらされていると確信する場合、国防会議と協議の上、連邦軍の兵士をナイジェリア国外へ、戦闘任務を限定して派遣することができる。